実験 / experiment_physical_chemistry

導電率測定実験

導電率計を用いて、電解質水溶液の電気の通しやすさを測定し、強電解質・弱電解質・非電解質の違いを比較する実験教材です。
実験教材
難易度:発展 目安:45分
# 実験 # 物理化学 # 分析化学 # 導電率 # 電解質 # 強電解質 # 弱電解質 # 非電解質

この教材で学ぶこと

到達目標

  • 導電率が溶液中のイオンに関係することを説明できる
  • 強電解質・弱電解質・非電解質の違いを導電率から比較できる
  • 濃度や温度が導電率に影響することを理解できる
  • 導電率測定が中和滴定などにも応用できることを説明できる

前提知識

  • 電解質
  • 電離
  • イオン
  • 酸と塩基
  • 濃度
  • 電気伝導

図・写真

※スマホで画像が見づらい場合は、画像を拡大表示するか、別タブで開くと確認しやすいです。

STEP 1 導電率計
導電率計の写真
導電率計は、溶液がどれくらい電気を通しやすいかを測定する装置である。
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Credit: Sarathkumaran Ranganathan / Wikimedia Commons License: CC BY-SA 4.0 Source
STEP 2 導電率測定装置の模式図
電解質溶液のコンダクタンスを測定する装置の模式図
電極間に電圧をかけ、流れる電流から溶液の電気の通しやすさを調べる。
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Credit: Hervé Darce / Wikimedia Commons License: Free Art License Source
STEP 3 導電率測定の流れ
試料溶液を準備し、導電率セルで測定し、電解質の強さを比較する流れ
同じ濃度・同じ温度で比較すると、強電解質・弱電解質・非電解質の違いが分かりやすい。
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Credit: ChemStudy 自作図 License: Original

実験情報

目的

さまざまな溶液の導電率を測定し、溶液中のイオンの存在や電解質の強さを比較する。

原理

水溶液が電気を通すのは、溶液中のイオンが電荷を運ぶためである。強電解質は水中でほぼ完全に電離するため導電率が大きくなりやすく、弱電解質は一部しか電離しないため導電率が小さくなりやすい。砂糖水やエタノール水溶液のような非電解質は、ほとんどイオンを生じないため導電率が非常に小さい。

器具

  • 導電率計
  • 導電率セル
  • ビーカー
  • メスシリンダー
  • 温度計
  • 保護メガネ
  • 手袋

試薬

  • 塩化ナトリウム水溶液
  • 塩酸
  • 酢酸水溶液
  • 砂糖水
  • 蒸留水
  • 必要に応じて水酸化ナトリウム水溶液

手順

  1. 保護メガネを着用する。
  2. 測定する溶液を同じ濃度で準備する。
  3. 導電率セルを蒸留水で洗浄し、必要に応じて試料で共洗いする。
  4. 試料溶液に導電率セルを入れる。
  5. 気泡が電極に付かないようにする。
  6. 温度を記録し、導電率を測定する。
  7. 別の試料でも同じ操作を行う。
  8. 測定値を比較し、電解質の強さやイオンの量と関連づけて考察する。

観察結果

試料 結果
NaCl水溶液 導電率が大きい
HCl水溶液 強酸として導電率が大きい
酢酸水溶液 弱酸なので同濃度のHClより導電率が小さくなりやすい
砂糖水 非電解質なので導電率が非常に小さい
蒸留水 導電率はかなり小さい

安全上の注意

  • 酸や塩基を皮膚や目につけない。
  • 導電率計や電極を落とさない。
  • 電極を強くこすらない。
  • 測定中に電気機器を濡らさない。
  • こぼした場合は教員や指導者に知らせる。

廃液・廃棄

  • 酸性・塩基性廃液は指導者の指示に従って処理する。
  • 塩類の水溶液は成分に応じて指定された方法で処理する。
  • 使用後の導電率セルは蒸留水で洗浄する。

早覚え表

印刷・PDF保存・CSVダウンロードに対応しています。

導電率の基本

項目 内容 ポイント
導電率 電気の通しやすさ イオンが多いほど大きくなりやすい
強電解質 ほぼ完全に電離 NaCl、HCl、NaOHなど
弱電解質 一部だけ電離 酢酸、アンモニアなど
非電解質 ほとんど電離しない 砂糖、エタノールなど
温度 導電率に影響する 同じ温度で比較する

代表的な比較

溶液 分類 導電率の傾向
NaCl水溶液 強電解質 大きい
HCl水溶液 強電解質 大きい
酢酸水溶液 弱電解質 同濃度HClより小さい
砂糖水 非電解質 非常に小さい
蒸留水 ほぼイオンなし 非常に小さい

覚え方・暗記ポイント

導電率は電気の通しやすさ。
水溶液中ではイオンが電気を運ぶ。
強電解質は導電率が大きくなりやすい。
弱電解質は同濃度の強電解質より導電率が小さい。
非電解質はほとんど電気を通さない。
導電率は温度の影響を受けるので、同じ温度で比較する。
目次

1 導電率とイオン

水溶液が電気を通すのは、溶液中にイオンが存在するためです。
イオンの数が多く、動きやすいほど導電率は大きくなります。
そのため、導電率を測定すると、電解質の強さや電離の程度を比較できます。
確認ポイント
  • 導電率の意味を説明できる
  • イオンが電気を運ぶことを説明できる
  • 導電率と電解質の関係を説明できる
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2 強電解質・弱電解質・非電解質

強電解質は水中でほぼ完全に電離するため、導電率が大きくなりやすいです。
弱電解質は一部しか電離しないため、同じ濃度の強電解質より導電率が小さくなりやすいです。
非電解質は水に溶けてもほとんどイオンを生じないため、導電率は非常に小さくなります。
確認ポイント
  • 強電解質と弱電解質の違いを説明できる
  • 非電解質が電気を通しにくい理由を説明できる
  • 測定結果を電離の程度と結びつけられる
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