実験 / experiment_physical_chemistry

凝固点降下実験

純溶媒と溶液の凝固点を比較し、溶質を加えると凝固点が下がることを確認する物理化学系の実験教材です。束一的性質、モル濃度、電解質と非電解質の違いにもつなげます。
実験教材
難易度:発展 目安:45分
# 実験 # 物理化学 # 凝固点降下 # 束一的性質 # 寒剤 # 電解質 # 非電解質

この教材で学ぶこと

到達目標

  • 溶質を加えると凝固点が下がることを説明できる
  • 凝固点降下が束一的性質の一つであることを理解できる
  • 非電解質と電解質で凝固点降下の大きさが変わる理由を説明できる
  • ΔTf = Kf m の意味を説明できる

前提知識

  • 溶液
  • モル濃度
  • 質量モル濃度
  • 電解質と非電解質
  • 温度変化

図・写真

※スマホで画像が見づらい場合は、画像を拡大表示するか、別タブで開くと確認しやすいです。

STEP 1 真水と食塩水の凍結比較
真水と食塩水の凍結温度を比較する実験図
真水と食塩水では、凍り始める温度が異なる。溶質を含む水溶液では凝固点が下がる。
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Credit: CK-12 Foundation / Wikimedia Commons License: CC BY-SA 3.0 Source
STEP 2 凝固点降下測定装置
凝固点降下を測定する装置の古い図
凝固点降下の測定では、試料を冷却しながら温度変化を記録し、凝固点を読み取る。
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Credit: Nevil Monroe Hopkins / Wikimedia Commons License: Public domain Source
STEP 3 凝固点降下の流れ
凝固点降下実験の流れを示す模式図
純水と溶液を冷却し、凍り始める温度の差を調べる。凝固点が下がった温度差をΔTfと表す。
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Credit: ChemStudy 自作図 License: Original

実験情報

目的

純溶媒と溶液の凝固点を比較し、溶質による凝固点降下を確認する。

原理

凝固点降下は、溶媒に溶質を加えると凝固点が下がる現象である。これは溶質の種類そのものより、溶液中に存在する粒子数に関係する束一的性質の一つである。非電解質の希薄溶液では、凝固点降下は ΔTf = Kf m で表される。電解質では水中でイオンに分かれて粒子数が増えるため、同じ濃度でも凝固点降下が大きくなることがある。

器具

  • 試験管
  • ビーカー
  • 温度計
  • かき混ぜ棒
  • 食塩
  • ストップウォッチ
  • 保護メガネ

試薬

  • 蒸留水
  • 食塩水
  • 砂糖水
  • 食塩

手順

  1. 保護メガネを着用する。
  2. 純水、食塩水、必要に応じて砂糖水を同量ずつ準備する。
  3. 氷と食塩を混ぜて寒剤を作る。
  4. 試験管に試料を入れ、寒剤で冷却する。
  5. 温度計で温度を連続的に記録する。
  6. 凍り始める温度や温度変化の停滞を観察する。
  7. 純水と溶液の凝固点を比較する。
  8. 凝固点の差から凝固点降下を求める。

観察結果

試料 結果
純水 0℃付近で凍り始める
食塩水 純水より低い温度で凍り始める
砂糖水 非電解質として凝固点降下を示す
濃い食塩水 粒子数が多くなり、凝固点降下が大きくなりやすい

安全上の注意

  • 寒剤は非常に冷たくなるため、長時間素手で触らない。
  • 温度計を割らないように扱う。
  • 試験管を強くかき混ぜすぎない。
  • 氷や水で机が濡れたらすぐに拭く。
  • こぼした場合は教員や指導者に知らせる。

廃液・廃棄

  • 食塩水や砂糖水は指導者の指示に従って処理する。
  • 割れたガラス器具は専用容器に入れる。
  • 使用後の器具は水で洗浄する。

早覚え表

印刷・PDF保存・CSVダウンロードに対応しています。

凝固点降下の基本

項目 内容 ポイント
凝固点降下 溶液の凝固点が純溶媒より下がる現象 ΔTfで表す
束一的性質 溶質粒子数に依存する性質 粒子数が重要
非電解質 水中で分子のまま存在 砂糖など
電解質 水中でイオンに分かれる 食塩など
基本式 ΔTf = Kf m 希薄な非電解質溶液で使う

よく出る比較

溶液 粒子数 凝固点降下
純水 溶質粒子なし 基準
砂糖水 分子として存在 濃度に応じて下がる
食塩水 Na⁺とCl⁻に分かれる 同じ濃度なら砂糖水より大きくなりやすい
濃い溶液 粒子数が多い 凝固点降下が大きくなりやすい

覚え方・暗記ポイント

凝固点降下は、溶液の凝固点が純溶媒より低くなる現象。
束一的性質は溶質粒子の種類より粒子数が重要。
基本式は ΔTf = Kf m。
食塩のような電解質はイオンに分かれるため、粒子数が増える。
道路に塩をまくのは、水の凝固点を下げる効果と関係する。
過冷却が起きると読み取りに注意が必要。
目次

1 凝固点降下とは

凝固点降下とは、溶媒に溶質を加えることで、溶液の凝固点が純溶媒より低くなる現象です。
例えば、水に食塩を溶かすと、純水より低い温度で凍り始めます。
この現象は、溶質の種類そのものよりも、溶液中の粒子数に大きく関係します。
確認ポイント
  • 凝固点降下の意味を説明できる
  • 純水と食塩水の違いを説明できる
  • 粒子数との関係を説明できる
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2 電解質と非電解質の違い

砂糖のような非電解質は、水に溶けても分子のまま存在します。
一方、食塩のような電解質は、水中でNa⁺とCl⁻のようなイオンに分かれます。
そのため、同じ濃度でも電解質の方が粒子数が多くなり、凝固点降下が大きくなることがあります。
確認ポイント
  • 電解質と非電解質の違いを説明できる
  • 粒子数が増える理由を説明できる
  • 凝固点降下の大きさを比較できる
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