実験 / experiment_inorganic

ハロゲン化物イオンの確認実験

塩化物イオン、臭化物イオン、ヨウ化物イオンを、硝酸銀水溶液による沈殿の色とアンモニア水への溶解性で確認する実験教材です。
実験教材
難易度:標準 目安:35分
# 実験 # 無機化学 # ハロゲン化物イオン # 塩化物イオン # 臭化物イオン # ヨウ化物イオン # 硝酸銀 # 沈殿

この教材で学ぶこと

到達目標

  • ハロゲン化物イオンがAg⁺と反応して沈殿を作ることを説明できる
  • AgCl、AgBr、AgIの沈殿色を区別できる
  • アンモニア水への溶解性の違いを理解できる
  • ハロゲン化物イオンの確認手順を説明できる

前提知識

  • ハロゲン
  • 沈殿反応
  • 銀イオン
  • 錯イオン
  • 無機イオンの確認

図・写真

※スマホで画像が見づらい場合は、画像を拡大表示するか、別タブで開くと確認しやすいです。

STEP 1 塩化銀の白色沈殿
塩化銀の白色沈殿が試験管内に生じた写真
塩化物イオンを含む溶液にAg⁺を加えると、AgClの白色沈殿が生じる。
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Credit: Luisbrudna / Wikimedia Commons License: CC BY-SA 4.0 Source
STEP 2 ハロゲン化物イオン確認の流れ
硝酸銀水溶液とアンモニア水を用いたハロゲン化物イオン確認の流れ
AgCl、AgBr、AgIは沈殿色とアンモニア水への溶け方が異なるため、識別に利用できる。
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Credit: ChemStudy 自作図 License: Original

実験情報

目的

試料溶液中に含まれるハロゲン化物イオンを、硝酸銀水溶液による沈殿反応で確認する。

原理

ハロゲン化物イオンX⁻は、銀イオンAg⁺と反応して難溶性のハロゲン化銀AgXを作る。塩化物イオンCl⁻ではAgClの白色沈殿、臭化物イオンBr⁻ではAgBrの淡黄色沈殿、ヨウ化物イオンI⁻ではAgIの黄色沈殿が生じる。さらに、AgClはアンモニア水に溶けやすいが、AgIは溶けにくいなど、アンモニア水への溶解性にも違いがある。

器具

  • 試験管
  • 試験管立て
  • スポイト
  • 保護メガネ
  • 手袋

試薬

  • 試料溶液
  • 希硝酸
  • 硝酸銀水溶液
  • アンモニア水
  • 蒸留水

手順

  1. 保護メガネと手袋を着用する。
  2. 試験管に試料溶液を少量入れる。
  3. 希硝酸を少量加えて酸性にする。
  4. 硝酸銀水溶液を数滴加える。
  5. 沈殿の有無と色を観察する。
  6. 沈殿にアンモニア水を少量加え、溶けるかどうかを観察する。
  7. 必要に応じて過剰のアンモニア水を加え、溶解性を比較する。

観察結果

試料 結果
Cl⁻を含む溶液 AgClの白色沈殿が生じる
Br⁻を含む溶液 AgBrの淡黄色沈殿が生じる
I⁻を含む溶液 AgIの黄色沈殿が生じる
AgCl + NH₃水 錯イオンを作って溶けやすい
AgI + NH₃水 溶けにくい

安全上の注意

  • 硝酸銀水溶液は皮膚や衣服に付くと変色することがあるため注意する。
  • アンモニア水は刺激臭があるため、直接におわない。
  • 希硝酸を皮膚や目につけない。
  • 試験管の口を人に向けない。
  • こぼした場合は教員や指導者に知らせる。

廃液・廃棄

  • 銀イオンを含む廃液は指定された重金属廃液容器に入れる。
  • アンモニアを含む廃液は指導者の指示に従って処理する。
  • 使用後の試験管は十分に洗浄する。

早覚え表

印刷・PDF保存・CSVダウンロードに対応しています。

ハロゲン化銀の沈殿

イオン 沈殿 アンモニア水への溶解性
Cl⁻ AgCl 白色 希アンモニア水に溶けやすい
Br⁻ AgBr 淡黄色 濃アンモニア水に溶けやすい
I⁻ AgI 黄色 アンモニア水に溶けにくい

確認手順のポイント

操作 目的 注意点
希硝酸を加える 妨害イオンの影響を減らす 塩酸はCl⁻を入れてしまうので使わない
AgNO₃を加える AgX沈殿を作る 沈殿色を観察する
NH₃水を加える 溶解性を比較する AgClとAgIの違いが重要
沈殿色を見る Cl⁻, Br⁻, I⁻を区別する 白・淡黄・黄で覚える

覚え方・暗記ポイント

Cl⁻はAgClの白色沈殿。
Br⁻はAgBrの淡黄色沈殿。
I⁻はAgIの黄色沈殿。
AgClはアンモニア水に溶けやすい。
AgIはアンモニア水に溶けにくい。
硝酸銀を使う前に希硝酸を加える。塩酸は使わない。
目次

1 硝酸銀による確認

ハロゲン化物イオンは、銀イオンと反応して水に溶けにくい沈殿を作ります。
塩化物イオンでは白色のAgCl、臭化物イオンでは淡黄色のAgBr、ヨウ化物イオンでは黄色のAgIが生じます。
沈殿の色は似ていることもあるため、アンモニア水への溶け方もあわせて確認します。
確認ポイント
  • AgCl、AgBr、AgIの色を答えられる
  • Ag⁺とX⁻の沈殿反応を説明できる
  • アンモニア水を使う理由を説明できる
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2 アンモニア水への溶解性

AgClはアンモニア水に溶けやすく、ジアンミン銀(I)イオンを作ります。
AgBrは濃いアンモニア水に溶けやすいとされます。
AgIはアンモニア水に溶けにくいため、AgClとの区別に使えます。
確認ポイント
  • AgClがアンモニア水に溶ける理由を説明できる
  • AgIが溶けにくいことを覚えられる
  • 錯イオン形成と沈殿の溶解を結びつけられる
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