実験 / experiment_organic

ナイロン合成実験

界面重合によってナイロンを合成し、ジアミンとジカルボン酸誘導体からポリアミドができるしくみを学ぶ実験教材です。
実験教材
難易度:発展 目安:45分
# 実験 # 有機化学 # 高分子 # ナイロン # 縮合重合 # 界面重合 # ポリアミド

この教材で学ぶこと

到達目標

  • ナイロンがポリアミドであることを説明できる
  • ジアミンとジカルボン酸誘導体から高分子ができることを理解できる
  • 界面重合のしくみを説明できる
  • 縮合重合と付加重合の違いを整理できる

前提知識

  • 高分子
  • 縮合重合
  • アミド結合
  • カルボン酸誘導体
  • アミン
  • 抽出実験

図・写真

※スマホで画像が見づらい場合は、画像を拡大表示するか、別タブで開くと確認しやすいです。

STEP 1 ナイロン合成の写真
界面重合によってナイロン糸を引き出している写真
ナイロン合成では、2つの液体の界面で高分子ができ、糸状に引き出せる。
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Credit: Thctamm / Wikimedia Commons License: CC BY-SA 3.0 Source
STEP 2 ナイロン6,10の反応経路
ヘキサメチレンジアミンとセバコイルクロリドからナイロン6,10ができる反応経路図
ジアミンとジカルボン酸塩化物が反応し、アミド結合をもつナイロン6,10が生成する。
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Credit: Nolabob / Wikimedia Commons License: CC BY-SA 4.0 Source
STEP 3 界面重合の流れ
界面重合によってナイロン糸ができる流れの模式図
水層と有機層の界面で重合が進み、できたナイロンを糸状に引き出すことができる。
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Credit: ChemStudy 自作図 License: Original

実験情報

目的

界面重合によってナイロンを合成し、高分子が生成する様子を観察する。

原理

ナイロンは、アミド結合をもつ合成高分子である。ジアミンとジカルボン酸誘導体が反応すると、アミド結合が次々に形成されてポリアミドができる。水層と有機層のように混ざりにくい2つの液体を使うと、2つの反応物が接する界面で重合が進む。この方法を界面重合という。

器具

  • ビーカー
  • ピンセット
  • ガラス棒
  • 保護メガネ
  • 手袋
  • ドラフトまたは換気のよい場所

試薬

  • ジアミンを含む水溶液
  • ジカルボン酸塩化物を含む有機溶液
  • 水酸化ナトリウム水溶液
  • 必要に応じて指示薬

手順

  1. 保護メガネと手袋を着用する。
  2. ビーカーにジアミンを含む水溶液を入れる。
  3. その上にジカルボン酸塩化物を含む有機溶液を静かに加え、二層にする。
  4. 水層と有機層の界面に膜ができるのを観察する。
  5. ピンセットやガラス棒で膜をつまみ、ゆっくり引き上げる。
  6. 糸状に出てくるナイロンを観察する。
  7. 生成物を洗浄し、性質を確認する。

観察結果

試料 結果
二層にした直後 水層と有機層が分かれる
界面 薄い膜が生じる
膜を引き上げる ナイロン糸として引き出せる
生成物 繊維状の高分子が得られる

安全上の注意

  • 酸塩化物や有機溶媒は刺激性や有害性をもつことがあるため、直接触れない。
  • 換気のよい場所またはドラフト内で行う。
  • 水酸化ナトリウム水溶液は皮膚や目につけない。
  • 生成物や試薬を素手で触らない。
  • こぼした場合は教員や指導者に知らせる。

廃液・廃棄

  • 有機溶媒を含む廃液は指定された有機廃液容器に入れる。
  • 塩基性廃液は指導者の指示に従って処理する。
  • 生成したナイロンや使用済み器具は、指導者の指示に従って処理する。

早覚え表

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ナイロン合成の基本

項目 内容 ポイント
ナイロン ポリアミドの一種 アミド結合をもつ高分子
反応物 ジアミン + ジカルボン酸誘導体 両端に反応できる官能基をもつ
重合形式 縮合重合 小分子が取れて結合ができる
界面重合 二層の界面で反応する 膜を糸状に引き出せる
結合 アミド結合 -CO-NH- が重要

付加重合と縮合重合の比較

分類 特徴 代表例
付加重合 二重結合が開いて単量体がつながる ポリエチレン、ポリプロピレン
縮合重合 官能基同士が反応し、小分子が取れてつながる ナイロン、ポリエステル
界面重合 二層の境界で重合が進む ナイロン6,10の合成
ポリアミド アミド結合をもつ高分子 ナイロン

覚え方・暗記ポイント

ナイロンはポリアミド。
ポリアミドはアミド結合をもつ高分子。
ジアミンとジカルボン酸誘導体からナイロンができる。
界面重合では二層の境界で反応が進む。
ナイロン合成は縮合重合の代表例。
付加重合と縮合重合を必ず区別する。
目次

1 ナイロンとは

ナイロンは、アミド結合をもつ合成高分子です。
アミド結合をもつ高分子はポリアミドと呼ばれます。
ナイロンは繊維として利用される代表的な合成高分子です。
確認ポイント
  • ナイロンがポリアミドであることを説明できる
  • アミド結合を説明できる
  • ナイロンの用途を説明できる
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2 界面重合のしくみ

ナイロン合成実験では、水層と有機層のように混ざりにくい2つの液体を使います。
それぞれの層に別々の反応物を溶かしておくと、2つの液体が接する界面で重合が進みます。
界面にできた高分子膜を引き上げると、ナイロン糸として取り出すことができます。
確認ポイント
  • 界面重合の意味を説明できる
  • 二層にする理由を説明できる
  • ナイロン糸が引き出せる理由を説明できる
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