実験 / experiment_general

ペーパークロマトグラフィー実験

ろ紙と展開液を用いて混合物を分離し、色素の移動距離やRf値をもとに成分を比較する実験教材です。
実験教材
難易度:標準 目安:40分
# 実験 # 分離 # クロマトグラフィー # ろ紙 # Rf値 # 色素

この教材で学ぶこと

到達目標

  • ペーパークロマトグラフィーの原理を説明できる
  • 試料点と溶媒前線の位置関係を理解できる
  • 混合物が分離される理由を説明できる
  • Rf値を計算できる

前提知識

  • 混合物と純物質
  • 溶解度
  • 分離操作
  • 溶液

図・写真

※スマホで画像が見づらい場合は、画像を拡大表示するか、別タブで開くと確認しやすいです。

STEP 1 展開中の写真
紙クロマトグラフィーでインクが分離している写真
紙を展開液に浸すと、インク中の色素が移動距離の違いによって分離される。
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Credit: Oscar / Wikimedia Commons License: CC BY-SA 3.0 / GFDL Source
STEP 2 植物色素の分離結果
植物色素がペーパークロマトグラフィーで分離した写真
植物色素の混合物は、展開液への溶けやすさやろ紙への吸着の違いによって複数の帯に分かれる。
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Credit: Stefan Walkowski / Wikimedia Commons License: CC BY-SA 4.0 Source
STEP 3 Rf値の考え方
Rf値の求め方を示す模式図
Rf値は『試料が進んだ距離 ÷ 溶媒前線が進んだ距離』で表される。
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Credit: ChemStudy 自作図 License: Original

実験情報

目的

混合物中の成分を分離し、それぞれの移動距離やRf値を比較する。

原理

成分ごとに、ろ紙への吸着のされやすさや展開液への溶けやすさが異なるため、移動距離に差が生じる。その結果、混合物中の成分が分離される。

器具

  • ろ紙
  • ビーカー
  • ガラス棒
  • スポイト
  • 鉛筆
  • 定規

試薬

  • 色素を含む試料
  • 展開液
  • 水 または アルコール類(条件に応じて)

手順

  1. ろ紙に鉛筆で基準線を引く。
  2. 基準線上に試料を小さく点としてつける。
  3. ビーカーに少量の展開液を入れる。
  4. 試料点が展開液に浸からないように、ろ紙をビーカーに立てる。
  5. 展開液が上昇し、成分が分離されるのを観察する。
  6. 溶媒前線が十分上がったらろ紙を取り出し、前線の位置をすぐに記録する。
  7. 各成分の移動距離を測り、Rf値を計算する。

観察結果

試料 結果
単一成分の試料 基本的に1つのスポットが見える
混合物 複数のスポットに分かれる
試料点が液面に浸かった場合 分離がうまくいかない
展開後のろ紙 溶媒前線と各スポットの位置を記録する

安全上の注意

  • 展開液の種類によっては引火性や刺激性があるため注意する。
  • 実験中は火気を避ける。
  • ろ紙や試料を不用意に触らない。
  • 使用した展開液は指導者の指示に従って処理する。

廃液・廃棄

  • 展開液は種類に応じて適切な廃液容器に入れる。
  • 使用済みろ紙は指導者の指示に従って処理する。

早覚え表

印刷・PDF保存・CSVダウンロードに対応しています。

ペーパークロマトグラフィーの基本

項目 内容 ポイント
固定相 ろ紙 成分が吸着される側
移動相 展開液 成分を運ぶ側
試料点 基準線上に小さくつける 液面に浸からないようにする
溶媒前線 展開液が到達した最前線 すぐに印をつける
Rf値 試料の移動距離 / 溶媒前線の移動距離 0より大きく1以下

観察でよく見るポイント

観察項目 見方 注意点
スポット数 成分の数の目安 混合物では複数になることがある
スポットの位置 成分ごとの移動しやすさ 条件によって変わる
スポットの色 成分の識別の手がかり 無色なら別法で可視化することもある
Rf値 既知試料との比較 同じ条件で比較する

Rf値の計算

項目 意味
試料の移動距離 a 基準線からスポット中心まで
溶媒前線の移動距離 b 基準線から前線まで
Rf値 a / b 物質ごとの比較に使う

覚え方・暗記ポイント

試料点は液面より上に置く。
溶媒前線の位置はすぐに記録する。
混合物は複数のスポットに分かれることがある。
Rf値は『試料の距離 ÷ 溶媒前線の距離』。
Rf値は条件をそろえて比較する。
目次

1 なぜ分離できるのか

ペーパークロマトグラフィーでは、成分ごとにろ紙への吸着されやすさと展開液への溶けやすさが異なります。
そのため、同じ時間だけ展開しても、成分によって進む距離が変わります。
これを利用して混合物の成分を分離します。
確認ポイント
  • 分離の原理を説明できる
  • 固定相と移動相を説明できる
  • 混合物が複数のスポットに分かれる理由を説明できる
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2 Rf値の見方

Rf値は、物質ごとの移動しやすさを表す値です。
試料が進んだ距離を、溶媒前線が進んだ距離で割って求めます。
同じ条件なら、同じ物質はほぼ同じRf値を示します。
確認ポイント
  • Rf値の式を書ける
  • Rf値を計算できる
  • 条件をそろえて比較する必要性を説明できる
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