実験 / experiment_general

pH指示薬・緩衝液実験

pH指示薬による色の変化と、緩衝液が少量の酸・塩基を加えてもpH変化を小さくするしくみを学ぶ実験教材です。
実験教材
難易度:標準 目安:40分
# 実験 # 酸塩基 # pH # pH指示薬 # 万能試験紙 # 緩衝液

この教材で学ぶこと

到達目標

  • pH指示薬がpHによって色を変えることを説明できる
  • 万能pH試験紙の使い方を理解できる
  • 緩衝液のはたらきを説明できる
  • 弱酸と共役塩基による緩衝作用を理解できる

前提知識

  • 酸と塩基
  • pH
  • 弱酸と弱塩基
  • 共役酸塩基
  • 中和反応

図・写真

※スマホで画像が見づらい場合は、画像を拡大表示するか、別タブで開くと確認しやすいです。

STEP 1 万能pH試験紙
万能pH試験紙の写真
万能pH試験紙は、色の変化を色見本と比較することで、おおよそのpHを調べるために使う。
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Credit: Bordercolliez / Wikimedia Commons License: CC0 1.0 Source
STEP 2 緩衝液と指示薬の色
HCl、緩衝液、NaOHにブロモクレゾールグリーンを加えた写真
酸、緩衝液、塩基に指示薬を加えると、pHの違いに応じて色が変化する。緩衝液では一定範囲のpHを保ちやすい。
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Credit: Natan Consigli / Wikimedia Commons License: CC BY-SA 4.0 Source
STEP 3 緩衝作用のしくみ
緩衝液が酸や塩基を加えてもpH変化を小さくするしくみの模式図
緩衝液は、弱酸と共役塩基などの組み合わせにより、少量の酸や塩基を加えてもpHの変化を小さくする。
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Credit: ChemStudy 自作図 License: Original

実験情報

目的

pH指示薬の色変化を観察し、緩衝液がpH変化を抑えることを確認する。

原理

pH指示薬は、溶液のpHによって構造や存在割合が変化し、色が変わる物質である。万能pH試験紙は複数の指示薬を利用して、広いpH範囲を色で判定できる。緩衝液は、弱酸とその共役塩基、または弱塩基とその共役酸を含む溶液で、少量の酸や塩基を加えてもpHの変化を小さくする。

器具

  • 試験管
  • 試験管立て
  • スポイト
  • pH試験紙
  • ガラス棒
  • 保護メガネ

試薬

  • 酸性溶液
  • 中性付近の溶液
  • 塩基性溶液
  • 緩衝液
  • 万能pH試験紙
  • pH指示薬
  • 少量の酸
  • 少量の塩基

手順

  1. 保護メガネを着用し、各溶液を試験管に少量ずつ入れる。
  2. 万能pH試験紙にガラス棒で溶液を少量つける。
  3. 試験紙の色を色見本と比較し、おおよそのpHを記録する。
  4. 別の試験管に緩衝液を入れ、pH指示薬を加える。
  5. 緩衝液に少量の酸を加え、色の変化を観察する。
  6. 別の緩衝液に少量の塩基を加え、色の変化を観察する。
  7. 水や非緩衝液に同じ操作を行い、色の変化を比較する。

観察結果

試料 結果
酸性溶液 + pH試験紙 酸性側の色を示す
塩基性溶液 + pH試験紙 塩基性側の色を示す
緩衝液 + 少量の酸 pH変化が比較的小さい
緩衝液 + 少量の塩基 pH変化が比較的小さい
水 + 少量の酸または塩基 緩衝液よりpHが変化しやすい

安全上の注意

  • 酸や塩基を皮膚や目につけない。
  • pH試験紙を直接試薬瓶に入れない。
  • 試薬を直接におわない。
  • こぼした場合は教員や指導者に知らせる。

廃液・廃棄

  • 酸・塩基を含む廃液は指導者の指示に従って処理する。
  • 使用済みpH試験紙は指定された方法で廃棄する。
  • 試験管は十分に洗浄する。

早覚え表

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pH指示薬と試験紙

項目 特徴 ポイント
pH指示薬 pHによって色が変わる物質 色変化の範囲が決まっている
万能pH試験紙 広いpH範囲を調べられる 色見本と比較する
リトマス紙 酸性・塩基性の判定に使う 酸性で赤、塩基性で青
フェノールフタレイン 酸性~中性で無色、塩基性で赤色 中和滴定でよく使う
ブロモチモールブルー 酸性で黄色、中性付近で緑、塩基性で青 BTBとしてよく出る

緩衝液の基本

項目 内容 覚えるポイント
緩衝液 pH変化を小さくする溶液 少量の酸・塩基に強い
代表例 酢酸 + 酢酸ナトリウム 弱酸と共役塩基
酸を加えたとき 共役塩基がH⁺を受け取る A⁻ + H⁺ → HA
塩基を加えたとき 弱酸がOH⁻を中和する HA + OH⁻ → A⁻ + H₂O
限界 大量の酸・塩基には耐えられない 緩衝容量を超えるとpHが大きく変化

覚え方・暗記ポイント

pH指示薬はpHによって色が変わる。
万能pH試験紙は色見本と比較する。
緩衝液は少量の酸・塩基によるpH変化を小さくする。
弱酸と共役塩基の組み合わせが代表的。
酢酸と酢酸ナトリウムは緩衝液の代表例。
大量の酸や塩基を加えると緩衝作用には限界がある。
目次

1 pH指示薬のしくみ

pH指示薬は、溶液のpHによって色が変わる物質です。
指示薬ごとに色が変わるpH範囲が決まっています。
万能pH試験紙は複数の指示薬を組み合わせて、広いpH範囲を色で判定できるようにしたものです。
確認ポイント
  • pH指示薬の役割を説明できる
  • 万能pH試験紙の使い方を説明できる
  • 色見本と比較する必要性を説明できる
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2 緩衝液のはたらき

緩衝液は、少量の酸や塩基を加えてもpHが大きく変化しにくい溶液です。
代表例は、酢酸と酢酸ナトリウムの混合溶液です。
酸を加えると共役塩基がH⁺を受け取り、塩基を加えると弱酸がOH⁻を中和するため、pH変化が小さくなります。
確認ポイント
  • 緩衝液の意味を説明できる
  • 弱酸と共役塩基の役割を説明できる
  • 酸や塩基を加えたときの反応を説明できる
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