実験 / experiment_physical_chemistry

吸光光度法実験

分光光度計を用いて溶液の吸光度を測定し、検量線から未知試料の濃度を求める分析化学・物理化学系の実験教材です。
実験教材
難易度:発展 目安:50分
# 実験 # 分析化学 # 物理化学 # 吸光光度法 # 分光光度計 # 検量線 # ランベルト・ベールの法則

この教材で学ぶこと

到達目標

  • 吸光度と濃度の関係を説明できる
  • 分光光度計とキュベットの役割を説明できる
  • 検量線を作成して未知濃度を求める流れを理解できる
  • ブランク測定や測定条件をそろえる重要性を説明できる

前提知識

  • 濃度
  • モル濃度
  • 光の吸収
  • 比例関係
  • グラフ

図・写真

※スマホで画像が見づらい場合は、画像を拡大表示するか、別タブで開くと確認しやすいです。

STEP 1 分光光度計
UV/Vis分光光度計の写真
分光光度計は、特定の波長の光が試料をどれだけ通過したかを測定し、吸光度を求める装置である。
ダウンロード
Credit: TimVickers / Wikimedia Commons License: Public domain Source
STEP 2 キュベット中の試料
黄色い溶液が入ったキュベットの写真
吸光度測定では、試料溶液をキュベットに入れ、光路長やセルの向きをそろえて測定する。
ダウンロード
Credit: KhomchatK / Wikimedia Commons License: CC BY-SA 4.0 Source
STEP 3 吸光光度法の流れ
標準液、吸光度測定、検量線作成の流れを示す模式図
濃度既知の標準液で検量線を作り、未知試料の吸光度から濃度を求める。
ダウンロード
Credit: ChemStudy 自作図 License: Original

実験情報

目的

分光光度計で標準液と未知試料の吸光度を測定し、検量線から未知試料の濃度を求める。

原理

吸光光度法は、物質が特定の波長の光を吸収する性質を利用した分析法である。ランベルト・ベールの法則では、吸光度Aはモル吸光係数ε、光路長l、濃度cに比例し、A = εlc と表される。濃度が既知の標準液を用いて検量線を作成すれば、未知試料の吸光度から濃度を求めることができる。

器具

  • 分光光度計
  • キュベット
  • メスフラスコ
  • ホールピペット
  • ビーカー
  • 保護メガネ
  • 手袋

試薬

  • 濃度既知の標準液
  • 未知試料溶液
  • ブランク溶液
  • 蒸留水

手順

  1. 保護メガネを着用し、標準液を複数濃度で準備する。
  2. 測定波長を設定する。
  3. ブランク溶液でゼロ調整を行う。
  4. 標準液をキュベットに入れ、吸光度を測定する。
  5. 濃度を横軸、吸光度を縦軸として検量線を作る。
  6. 未知試料の吸光度を同じ条件で測定する。
  7. 検量線から未知試料の濃度を読み取る。

観察結果

試料 結果
低濃度標準液 吸光度が小さい
高濃度標準液 吸光度が大きくなりやすい
未知試料 吸光度を検量線に当てはめて濃度を求める
キュベットに気泡や汚れがある場合 測定値に誤差が生じる

安全上の注意

  • 試料溶液を皮膚や目につけない。
  • キュベットを割らないように扱う。
  • キュベットの透明面を指で触らない。
  • 装置のふたを開けたまま測定しない。
  • 廃液は成分に応じて指定された容器に入れる。

廃液・廃棄

  • 測定後の試料溶液は指定された廃液容器に入れる。
  • キュベットは洗浄し、乾燥または指定の方法で保管する。
  • 有害な金属イオンや有機試薬を含む場合は、専用廃液として処理する。

早覚え表

印刷・PDF保存・CSVダウンロードに対応しています。

吸光光度法の基本

項目 内容 ポイント
吸光度 A 光が吸収された程度 濃度が高いほど大きくなりやすい
透過率 T 光が通過した割合 A = -log T
検量線 濃度と吸光度の関係を表すグラフ 未知濃度の決定に使う
ブランク 試料以外の成分を含む基準溶液 ゼロ調整に使う
キュベット 試料を入れる透明なセル 汚れや気泡に注意

誤差の原因

原因 どう影響するか 対策
キュベットの汚れ 光が余計に遮られる 透明面を拭く
気泡 光路を乱す 測定前に確認する
濃度が高すぎる 直線関係から外れやすい 希釈する
波長設定ミス 吸光度が適切に測れない 最大吸収波長付近を使う
ブランク不適切 基準がずれる 溶媒・試薬条件をそろえる

覚え方・暗記ポイント

吸光光度法は光の吸収を利用して濃度を求める。
基本式は A = εlc。
検量線は濃度と吸光度の関係を表すグラフ。
未知試料は検量線から濃度を読む。
ブランクでゼロ調整する。
キュベットの汚れ・気泡・向きに注意する。
目次

1 吸光度と濃度

吸光光度法では、試料がどれだけ光を吸収するかを測定します。
同じ物質・同じ波長・同じ光路長であれば、濃度が高いほど吸光度が大きくなりやすいです。
この関係を利用すると、吸光度から濃度を求めることができます。
確認ポイント
  • 吸光度の意味を説明できる
  • 濃度と吸光度の関係を説明できる
  • A = εlc の意味を説明できる
↑ 目次へ戻る

2 検量線の使い方

濃度が分かっている標準液をいくつか用意し、それぞれの吸光度を測定します。
濃度と吸光度のグラフを作ると、検量線が得られます。
未知試料の吸光度を測定し、検量線上で対応する濃度を読み取ります。
確認ポイント
  • 検量線の作り方を説明できる
  • 未知試料の濃度を求める流れを説明できる
  • 同じ測定条件にそろえる理由を説明できる
↑ 目次へ戻る
この内容の問題へ 問題へ 教材一覧へ ホームへ
ホーム