実験 / experiment_organic

TLC実験

薄層クロマトグラフィーを用いて、混合物の成分を分離・確認し、Rf値を使って物質を比較する実験教材です。
実験教材
難易度:発展 目安:45分
# 実験 # 有機化学 # TLC # 薄層クロマトグラフィー # 分離 # Rf値 # 反応追跡

この教材で学ぶこと

到達目標

  • TLCが混合物の分離・確認に使われることを説明できる
  • 固定相と移動相の役割を説明できる
  • Rf値を計算できる
  • TLCが反応の進行確認に使えることを理解できる

前提知識

  • クロマトグラフィー
  • ペーパークロマトグラフィー
  • 混合物の分離
  • 極性
  • 有機化合物

図・写真

※スマホで画像が見づらい場合は、画像を拡大表示するか、別タブで開くと確認しやすいです。

STEP 1 黒インクのTLC分離
黒インクがTLCプレート上で複数の色に分離した写真
TLCでは、混合物中の成分が移動しやすさの違いによって分離される。写真では黒インクが複数の色に分かれている。
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Credit: Natrij / Wikimedia Commons License: CC BY-SA 3.0 / GFDL Source
STEP 2 UV下のTLCプレート
UVライト下で可視化されたTLCプレートの写真
無色の有機化合物は、UVライトや発色試薬によってスポットを可視化することがある。
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Credit: CharacterLook8405 / Wikimedia Commons License: CC0 1.0 Source
STEP 3 TLCとRf値
TLCの展開とRf値の求め方を示す模式図
Rf値は『試料が進んだ距離 ÷ 溶媒前線が進んだ距離』で求める。同じ条件で物質を比較することが重要である。
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Credit: ChemStudy 自作図 License: Original

実験情報

目的

TLCを用いて混合物を分離し、スポットの位置やRf値から成分を比較する。

原理

TLCは薄層クロマトグラフィーのことで、シリカゲルなどを固定相、展開溶媒を移動相として用いる。成分ごとに固定相への吸着のされやすさや移動相への溶けやすさが異なるため、プレート上を移動する距離に差が生じる。Rf値を使うと、同じ条件下で物質を比較できる。

器具

  • TLCプレート
  • 展開槽
  • キャピラリー
  • 鉛筆
  • ピンセット
  • UVランプ
  • 定規
  • 保護メガネ

試薬

  • 試料溶液
  • 標準物質溶液
  • 展開溶媒
  • 必要に応じて発色試薬

手順

  1. 保護メガネを着用し、TLCプレートを準備する。
  2. プレートの下から少し上に鉛筆で基準線を引く。
  3. キャピラリーで試料を基準線上に小さくスポットする。
  4. 展開槽に少量の展開溶媒を入れる。
  5. 試料点が溶媒に浸からないようにプレートを入れる。
  6. 展開溶媒が上昇するのを待つ。
  7. 溶媒前線が十分上がったらプレートを取り出し、すぐに前線を鉛筆で記録する。
  8. スポットを観察し、必要に応じてUVランプや発色試薬で可視化する。
  9. 各スポットの移動距離を測定し、Rf値を計算する。

観察結果

試料 結果
混合物 複数のスポットに分かれることがある
純物質 基本的に1つのスポットを示す
UV下のTLCプレート 無色のスポットが可視化されることがある
反応混合物 原料スポットの消失や生成物スポットの出現を確認できる

安全上の注意

  • 展開溶媒は引火性や有害性をもつことがあるため、火気を避ける。
  • UVランプを使う場合は直接見ない。
  • 発色試薬を使う場合は皮膚や目につけない。
  • TLCプレートの端で手を切らないように注意する。
  • こぼした場合は教員や指導者に知らせる。

廃液・廃棄

  • 展開溶媒は指定された有機廃液容器に入れる。
  • 使用済みTLCプレートは指導者の指示に従って処理する。
  • 発色試薬を含む廃液は指定された容器に入れる。

早覚え表

印刷・PDF保存・CSVダウンロードに対応しています。

TLCの基本

項目 内容 ポイント
固定相 シリカゲルなど 成分を吸着する側
移動相 展開溶媒 成分を運ぶ側
基準線 試料を置く線 鉛筆で引く
溶媒前線 溶媒が到達した位置 取り出したらすぐ記録
Rf値 試料の移動距離 / 溶媒前線の移動距離 同じ条件で比較

TLCで分かること

使い方 分かること
混合物の確認 成分数の目安 複数スポットなら混合物の可能性
純度確認 不純物の有無 余分なスポットがないか見る
標準物質との比較 同一物質の可能性 Rf値とスポット位置を比較
反応追跡 原料の消失・生成物の出現 有機合成でよく使う
可視化 無色成分の検出 UV、ヨウ素、発色試薬など

覚え方・暗記ポイント

TLCは薄層クロマトグラフィー。
固定相はシリカゲル、移動相は展開溶媒。
基準線は鉛筆で引く。
試料点は溶媒に浸さない。
溶媒前線は取り出したらすぐ記録する。
Rf値は試料距離を溶媒前線距離で割る。
同じ条件でないとRf値は比較しにくい。
目次

1 TLCとは

TLCは薄層クロマトグラフィーのことで、有機化学でよく使われる分離・確認の方法です。
シリカゲルなどの固定相を塗ったプレートに試料をつけ、展開溶媒を上昇させます。
成分ごとの移動しやすさの違いによって、スポットが分かれます。
確認ポイント
  • TLCの目的を説明できる
  • 固定相と移動相を説明できる
  • スポットが分かれる理由を説明できる
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2 Rf値と反応追跡

Rf値は、スポットが進んだ距離を溶媒前線が進んだ距離で割った値です。
同じ条件で測定すれば、標準物質と未知試料の比較に使えます。
有機合成では、原料スポットが消えたか、生成物スポットが出たかを見ることで、反応の進行を確認できます。
確認ポイント
  • Rf値の式を説明できる
  • Rf値を計算できる
  • TLCで反応追跡ができる理由を説明できる
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