無機化学 / alkali_metal

アルカリ金属

1族元素であるアルカリ金属について、性質、反応性、炎色反応、水との反応、代表的な化合物をまとめた教材です。
難易度:基礎 目安:30分
# 無機化学 # アルカリ金属 # 1族元素 # ナトリウム # カリウム

この教材で学ぶこと

到達目標

  • アルカリ金属が周期表のどこにあるか説明できる
  • アルカリ金属の代表的な性質を説明できる
  • リチウム、ナトリウム、カリウムの炎色反応を答えられる
  • アルカリ金属が水と激しく反応する理由を説明できる
  • アルカリ金属の代表的な化合物を区別できる

前提知識

  • 周期表の族と周期
  • 金属元素の基本
  • イオン化エネルギー
  • 炎色反応の基礎
目次

1 アルカリ金属とは

アルカリ金属とは、周期表の1族に属する金属元素のうち、水素を除いた元素のことです。
代表的なアルカリ金属には、リチウム Li、ナトリウム Na、カリウム K などがあります。
アルカリ金属は価電子を1個もち、1価の陽イオンになりやすい性質があります。
水と反応して水素を発生し、水溶液は強い塩基性を示します。
高校化学では、性質・炎色反応・水との反応・代表的な化合物がよく出題されます。
主なアルカリ金属
元素記号 元素名 主なイオン 特徴
Li リチウム Li⁺ 炎色反応は赤色。電池材料にも関係する。
Na ナトリウム Na⁺ 炎色反応は黄色。食塩 NaCl として身近。
K カリウム K⁺ 炎色反応は淡紫色。植物の栄養元素としても重要。
Rb ルビジウム Rb⁺ 反応性が大きい。高校化学では発展的。
Cs セシウム Cs⁺ 非常に反応性が大きい。高校化学では発展的。
確認ポイント
  • アルカリ金属が1族元素であることを説明できる
  • Li、Na、Kの元素記号と名称を対応させられる
  • アルカリ金属が1価の陽イオンになりやすいことを説明できる
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2 アルカリ金属の共通性質

アルカリ金属は、金属光沢をもちますが、一般的な金属よりもやわらかいものが多いです。
空気中の酸素や水分と反応しやすいため、ナトリウムやカリウムは石油中に保存されます。
アルカリ金属は価電子を1個失って、1価の陽イオンになりやすいです。
周期表で下に行くほど原子半径が大きくなり、価電子を失いやすくなるため、反応性は大きくなります。
アルカリ金属の性質
性質 内容
価電子 1個
なりやすいイオン 1価の陽イオン M⁺
反応性 大きい
保存方法 NaやKは石油中に保存
水との反応 水素を発生し、塩基性の水溶液をつくる
注意:アルカリ金属は反応性が大きいため、素手で触ったり、水に直接入れたりするのは危険です。
注意:ナトリウムやカリウムを石油中に保存する理由は、空気中の酸素や水分との反応を防ぐためです。
確認ポイント
  • アルカリ金属の価電子数を答えられる
  • NaやKを石油中に保存する理由を説明できる
  • 周期表で下に行くほど反応性が大きくなることを説明できる
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3 水との反応

アルカリ金属は水と反応して、水素 H₂ を発生します。
このとき、金属の水酸化物ができるため、水溶液は塩基性を示します。
ナトリウムが水と反応すると、水酸化ナトリウム NaOH と水素 H₂ ができます。
カリウムはナトリウムよりも激しく水と反応します。
反応性は一般に Li < Na < K の順に大きくなります。
ナトリウムと水の反応
2Na + 2H₂O → 2NaOH + H₂
水酸化ナトリウムができるため、水溶液は塩基性になります。
カリウムと水の反応
2K + 2H₂O → 2KOH + H₂
カリウムはナトリウムより反応性が大きく、より激しく反応します。
水との反応の比較
金属 反応のようす 生成する水酸化物
Li 比較的おだやかに反応 LiOH
Na 激しく反応 NaOH
K さらに激しく反応 KOH
確認ポイント
  • Naと水の反応式を書ける
  • 水との反応で水素が発生することを説明できる
  • 生成した水溶液が塩基性を示す理由を説明できる
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4 炎色反応

アルカリ金属は炎色反応でもよく出題されます。
リチウムは赤色、ナトリウムは黄色、カリウムは淡紫色を示します。
特にナトリウムの黄色は非常に強く、他の炎色を見えにくくすることがあります。
炎色反応は、元素名・元素記号・色をセットで覚えることが大切です。
アルカリ金属の炎色反応
元素記号 元素名 炎色
Li リチウム 赤色
Na ナトリウム 黄色
K カリウム 淡紫色
例題:炎色反応で黄色を示すアルカリ金属元素はどれか。
答え:ナトリウム Na
ナトリウムは炎色反応で強い黄色を示します。
例題:炎色反応で淡紫色を示す元素はどれか。
答え:カリウム K
カリウムは淡紫色を示します。ナトリウムの黄色と混同しないようにしましょう。
確認ポイント
  • Li、Na、Kの炎色を答えられる
  • 炎色から元素を判断できる
  • ナトリウムの黄色が非常に強いことを説明できる
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5 代表的な化合物

アルカリ金属は、身近な化合物としてもよく登場します。
ナトリウムの化合物では、塩化ナトリウム NaCl、炭酸ナトリウム Na₂CO₃、炭酸水素ナトリウム NaHCO₃、水酸化ナトリウム NaOH が重要です。
カリウムの化合物では、水酸化カリウム KOH や硝酸カリウム KNO₃ などが出題されることがあります。
化合物の名称と化学式をセットで覚えると、化学式クイズともつながります。
代表的なナトリウム化合物
化学式 名称 特徴
NaCl 塩化ナトリウム 食塩の主成分
NaOH 水酸化ナトリウム 強塩基。苛性ソーダとも呼ばれる
Na₂CO₃ 炭酸ナトリウム 水溶液は塩基性を示す
NaHCO₃ 炭酸水素ナトリウム 重曹。加熱でCO₂を発生する
代表的なカリウム化合物
化学式 名称 特徴
KOH 水酸化カリウム 強塩基
KNO₃ 硝酸カリウム 酸化剤や肥料に関係する
KMnO₄ 過マンガン酸カリウム 強い酸化剤として重要
注意:Na₂CO₃とNaHCO₃は名前も化学式も似ているため、混同しやすいです。
注意:過マンガン酸カリウム KMnO₄ は、アルカリ金属そのものよりも酸化還元で重要になります。
確認ポイント
  • NaCl、NaOH、Na₂CO₃、NaHCO₃の名称を答えられる
  • Na₂CO₃とNaHCO₃を区別できる
  • KMnO₄が酸化還元で重要な物質であることを説明できる
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6 テストでの出題パターン

アルカリ金属は、周期表、炎色反応、水との反応、化合物の性質と組み合わせて出題されます。
特に、ナトリウムと水の反応式、NaやKの保存方法、炎色反応は頻出です。
また、ナトリウム化合物は化学式・無機化学・化学基礎の問題にもつながります。
例題:ナトリウムを石油中に保存する理由を答えよ。
答え:空気中の酸素や水分と反応しやすいため。
ナトリウムは反応性が大きく、空気中の酸素や水分と反応します。そのため、直接空気に触れないように石油中に保存します。
例題:ナトリウムと水の反応で発生する気体は何か。
答え:水素 H₂
ナトリウムと水が反応すると、水酸化ナトリウムと水素が生成します。反応式は 2Na + 2H₂O → 2NaOH + H₂ です。
例題:アルカリ金属の反応性は、周期表で下に行くほどどうなるか。
答え:大きくなる。
周期表で下に行くほど原子半径が大きくなり、価電子を失いやすくなるため、反応性が大きくなります。
確認ポイント
  • ナトリウムの保存方法を説明できる
  • Naと水の反応式を書ける
  • アルカリ金属の反応性の大小を説明できる
  • 炎色反応と代表的な化合物を関連づけて覚えられる
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