この教材で学ぶこと
到達目標
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代表的な両性元素を答えられる
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両性元素が酸・強塩基の両方と反応することを説明できる
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両性水酸化物が過剰NaOHに溶ける理由を理解できる
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Al(OH)₃とZn(OH)₂の反応を整理できる
前提知識
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酸・塩基の基本
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沈殿反応の基礎
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金属イオンの基礎
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錯イオンの基本
1
両性元素とは
両性元素とは、酸とも強塩基とも反応する金属元素のことです。
代表的な両性元素には、アルミニウム Al、亜鉛 Zn、スズ Sn、鉛 Pb があります。
高校化学では、特に Al と Zn がよく出題されます。
両性元素は、単体だけでなく、その酸化物や水酸化物も両性を示すことがあります。
代表的な両性元素
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元素記号
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元素名
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よく出る化合物
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Al
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アルミニウム
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Al(OH)₃、Al₂O₃
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Zn
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亜鉛
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Zn(OH)₂、ZnO
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Sn
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スズ
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Sn(OH)₂など
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Pb
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鉛
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Pb(OH)₂など
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確認ポイント
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Al、Zn、Sn、Pbを両性元素として答えられる
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両性元素が酸とも強塩基とも反応することを説明できる
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2
両性元素の覚え方
両性元素は、語呂合わせで覚えると便利です。
有名な覚え方の一つに「アアすんなり」というものがあります。
これは、Al、Zn、Sn、Pbをまとめて覚えるための語呂です。
ただし語呂だけではなく、実際の元素記号も必ず確認しましょう。
両性元素の語呂合わせ
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語呂
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元素
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ア
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Al:アルミニウム
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ア
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Zn:亜鉛
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すん
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Sn:スズ
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なり
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Pb:鉛
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注意:語呂合わせにはいくつか種類があります。自分が覚えやすいものを使えばOKです。
注意:テストでは元素名ではなく元素記号で問われることもあるため、Al、Zn、Sn、Pbで覚えましょう。
確認ポイント
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両性元素を元素記号で答えられる
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AlとZnが特によく出ることを理解できる
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3
両性水酸化物
両性元素の水酸化物には、酸にも強塩基にも溶けるものがあります。
代表例は、水酸化アルミニウム Al(OH)₃ と水酸化亜鉛 Zn(OH)₂ です。
これらは白色沈殿として生じますが、過剰のNaOH水溶液を加えると溶けます。
この性質は、金属イオンの検出や沈殿反応で非常によく問われます。
代表的な両性水酸化物
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金属イオン
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沈殿
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色
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過剰NaOH
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Al³⁺
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Al(OH)₃
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白色
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溶ける
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Zn²⁺
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Zn(OH)₂
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白色
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溶ける
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注意:Al(OH)₃とZn(OH)₂はどちらも白色沈殿なので、他の反応と組み合わせて区別することがあります。
注意:Cu(OH)₂やFe(OH)₃は過剰NaOHに溶けにくいので、両性水酸化物と区別しましょう。
確認ポイント
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Al(OH)₃とZn(OH)₂が白色沈殿であることを覚える
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これらが過剰NaOHに溶けることを説明できる
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4
酸との反応
両性水酸化物は、酸と反応して塩と水を生じます。
この点では、普通の塩基性水酸化物と同じように考えられます。
Al(OH)₃やZn(OH)₂に塩酸を加えると、沈殿は溶けます。
Al(OH)₃と塩酸の反応
Al(OH)₃ + 3HCl → AlCl₃ + 3H₂O
酸と反応して塩と水を生じるため、沈殿が溶けます。
Zn(OH)₂と塩酸の反応
Zn(OH)₂ + 2HCl → ZnCl₂ + 2H₂O
Zn(OH)₂も酸に溶けます。
確認ポイント
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両性水酸化物が酸に溶けることを説明できる
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酸との反応式を確認できる
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5
強塩基との反応
両性水酸化物の特徴は、酸だけでなく、過剰の強塩基にも溶けることです。
Al(OH)₃に過剰のNaOH水溶液を加えると、テトラヒドロキソアルミン酸イオンを含む水溶液になります。
Zn(OH)₂に過剰のNaOH水溶液を加えると、テトラヒドロキソ亜鉛酸イオンを含む水溶液になります。
名前は長いですが、まずは「Al(OH)₃とZn(OH)₂は過剰NaOHに溶ける」と覚えることが大切です。
Al(OH)₃と過剰NaOHの反応
Al(OH)₃ + OH⁻ → [Al(OH)₄]⁻
過剰のOH⁻により錯イオンをつくって溶けます。
Zn(OH)₂と過剰NaOHの反応
Zn(OH)₂ + 2OH⁻ → [Zn(OH)₄]²⁻
Zn(OH)₂も過剰OH⁻で錯イオンをつくり、溶けます。
注意:過剰NaOHで溶けるかどうかは沈殿反応の重要ポイントです。
注意:Al(OH)₃は過剰アンモニア水には溶けにくい点にも注意しましょう。
確認ポイント
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Al(OH)₃とZn(OH)₂が過剰NaOHに溶ける理由を説明できる
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[Al(OH)₄]⁻ と [Zn(OH)₄]²⁻ を確認できる
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6
単体の金属と強塩基の反応
両性元素の単体も、強塩基水溶液と反応することがあります。
たとえばアルミニウムは、水酸化ナトリウム水溶液と反応して水素を発生します。
この反応では、アルミニウムが水素よりも反応性の高い金属であることと、両性元素として強塩基と反応する性質が関係しています。
アルミニウムと水酸化ナトリウム水溶液
2Al + 2NaOH + 6H₂O → 2Na[Al(OH)₄] + 3H₂
アルミニウムが強塩基水溶液と反応し、水素を発生します。
亜鉛と水酸化ナトリウム水溶液
Zn + 2NaOH + 2H₂O → Na₂[Zn(OH)₄] + H₂
亜鉛も強塩基水溶液と反応して水素を発生します。
注意:反応式が長い場合は、まず「AlやZnはNaOH水溶液と反応してH₂を出す」と覚えましょう。
確認ポイント
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AlやZnが強塩基水溶液と反応して水素を発生することを説明できる
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両性元素の単体と両性水酸化物を区別できる
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7
両性元素の例題
両性元素の問題では、酸に溶けるか、過剰NaOHに溶けるか、過剰アンモニア水ではどうなるかが問われます。
沈殿反応と組み合わせて出題されることが多いため、沈殿の色と溶解性をセットで覚えましょう。
例題:代表的な両性元素を4つ答えなさい。
答え:Al、Zn、Sn、Pb
アルミニウム、亜鉛、スズ、鉛は代表的な両性元素です。特にAlとZnがよく出ます。
例題:Al³⁺にNaOH水溶液を少量加えたときに生じる白色沈殿は何か。
答え:Al(OH)₃
Al³⁺にOH⁻を加えると、水酸化アルミニウム Al(OH)₃ の白色沈殿が生じます。
例題:Al(OH)₃に過剰のNaOH水溶液を加えるとどうなるか。
答え:溶ける
Al(OH)₃は両性水酸化物であり、過剰のOH⁻と反応して錯イオンをつくるため溶けます。
確認ポイント
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両性元素を元素記号で答えられる
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両性水酸化物が酸・強塩基の両方に溶けることを説明できる
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Al(OH)₃とZn(OH)₂の性質を整理できる
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