この教材で学ぶこと
到達目標
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ハロゲンの代表元素を答えられる
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ハロゲン単体の色や状態を整理できる
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ハロゲンの酸化力の大小を説明できる
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ハロゲンの置換反応を判断できる
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ハロゲン化銀の沈殿の色を答えられる
前提知識
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周期表の族の考え方
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酸化還元の基本
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イオン化傾向ではなく酸化力で考えること
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沈殿反応の基礎
1
ハロゲンとは
ハロゲンとは、周期表の17族元素の総称です。
代表的なハロゲンには、フッ素 F、塩素 Cl、臭素 Br、ヨウ素 I があります。
ハロゲンは価電子を7個もち、あと1個電子を受け取ると安定な希ガス型電子配置に近づきます。
そのため、ハロゲンは電子を受け取りやすく、酸化剤として働きやすい性質があります。
代表的なハロゲン
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元素記号
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元素名
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単体の分子式
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常温での状態
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F
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フッ素
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F₂
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気体
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Cl
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塩素
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Cl₂
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気体
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Br
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臭素
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Br₂
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液体
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I
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ヨウ素
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I₂
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固体
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確認ポイント
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ハロゲンが17族元素であることを説明できる
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F₂、Cl₂、Br₂、I₂ のように二原子分子として存在することを理解できる
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ハロゲンが電子を受け取りやすい理由を説明できる
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2
ハロゲン単体の色と状態
ハロゲン単体は、元素によって色や状態が異なります。
フッ素と塩素は気体、臭素は液体、ヨウ素は固体です。
色の暗記も重要で、特に塩素の黄緑色、臭素の赤褐色、ヨウ素の黒紫色はよく出題されます。
ハロゲン単体の性質
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単体
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色
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常温での状態
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特徴
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F₂
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淡黄色
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気体
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非常に反応性が高い
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Cl₂
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黄緑色
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気体
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有毒、漂白作用をもつ
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Br₂
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赤褐色
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液体
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揮発しやすく、刺激臭がある
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I₂
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黒紫色
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固体
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昇華しやすく、ヨウ素デンプン反応を示す
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注意:塩素 Cl₂ は黄緑色の有毒な気体です。
注意:ヨウ素 I₂ は黒紫色の固体ですが、昇華して紫色の気体になることがあります。
確認ポイント
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Cl₂ が黄緑色の気体であることを覚える
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Br₂ が赤褐色の液体であることを覚える
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I₂ が黒紫色の固体であることを覚える
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3
ハロゲンの酸化力
ハロゲンは電子を受け取りやすいため、酸化剤として働きます。
酸化剤とは、相手から電子を奪い、相手を酸化する物質です。
ハロゲンの酸化力は、周期表の上にあるものほど強いです。
つまり、酸化力は F₂ > Cl₂ > Br₂ > I₂ の順になります。
酸化力の比較
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ハロゲン
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酸化力
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覚え方
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F₂
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最も強い
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最上段で最強
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Cl₂
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強い
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Br⁻やI⁻を酸化できる
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Br₂
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中くらい
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I⁻を酸化できる
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I₂
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弱い
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他のハロゲン化物イオンを酸化しにくい
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注意:ハロゲンの酸化力は、単体の反応性として考えます。
注意:ハロゲン化物イオンの還元力は逆順になり、I⁻ > Br⁻ > Cl⁻ > F⁻ です。
確認ポイント
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ハロゲンの酸化力の順番を答えられる
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酸化力と還元力の順番が逆になることを理解できる
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4
ハロゲンの置換反応
酸化力の強いハロゲン単体は、酸化力の弱いハロゲンのイオンから電子を奪うことができます。
この結果、ハロゲン化物イオンが酸化され、別のハロゲン単体が生じます。
この反応は、ハロゲンの置換反応としてよく出題されます。
塩素による臭化物イオンの酸化
Cl₂ + 2Br⁻ → 2Cl⁻ + Br₂
Cl₂はBr₂より酸化力が強いため、Br⁻をBr₂に酸化できます。
塩素によるヨウ化物イオンの酸化
Cl₂ + 2I⁻ → 2Cl⁻ + I₂
Cl₂はI⁻を酸化してI₂を生じさせます。
臭素によるヨウ化物イオンの酸化
Br₂ + 2I⁻ → 2Br⁻ + I₂
Br₂はI₂より酸化力が強いため、I⁻をI₂に酸化できます。
例題:Cl₂をKI水溶液に加えると、どのハロゲン単体が生じるか。
答え:I₂
Cl₂はI₂より酸化力が強いため、I⁻を酸化してI₂を生じます。
例題:I₂をKBr水溶液に加えてもBr₂が生じにくい理由を答えなさい。
答え:I₂はBr₂より酸化力が弱く、Br⁻を酸化できないから。
酸化力はCl₂ > Br₂ > I₂なので、I₂はBr⁻をBr₂に酸化できません。
確認ポイント
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酸化力の強いハロゲンが、弱いハロゲン化物イオンを酸化できることを説明できる
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置換反応が起こるかどうかを酸化力の順番から判断できる
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5
塩素の性質
塩素 Cl₂ は、黄緑色の有毒な気体です。
酸化力が強く、漂白作用や殺菌作用を示します。
塩素の漂白作用は、水と反応して生じる次亜塩素酸 HClO の酸化作用によるものです。
湿った色紙を漂白しますが、乾いた色紙では漂白作用が弱くなります。
塩素と水の反応
Cl₂ + H₂O ⇄ HCl + HClO
生成するHClOが酸化作用をもち、漂白に関係します。
注意:塩素の漂白作用には水が関係するため、湿った色紙で確認します。
注意:塩素は有毒なので、実験では吸い込まないように注意が必要です。
確認ポイント
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塩素が黄緑色の有毒気体であることを覚える
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塩素の漂白作用がHClOに関係することを説明できる
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6
ハロゲン化銀
銀イオン Ag⁺ はハロゲン化物イオンと反応して、ハロゲン化銀の沈殿をつくります。
AgCl、AgBr、AgI は沈殿の色とアンモニア水への溶けやすさが重要です。
沈殿反応とハロゲンはよく組み合わせて出題されます。
塩化銀の沈殿
Ag⁺ + Cl⁻ → AgCl
AgClは白色沈殿です。
臭化銀の沈殿
Ag⁺ + Br⁻ → AgBr
AgBrは淡黄色沈殿です。
ヨウ化銀の沈殿
Ag⁺ + I⁻ → AgI
AgIは黄色沈殿です。
ハロゲン化銀の沈殿
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イオン
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沈殿
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色
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アンモニア水への溶解
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Cl⁻
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AgCl
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白色
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溶けやすい
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Br⁻
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AgBr
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淡黄色
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溶けにくい
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I⁻
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AgI
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黄色
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ほとんど溶けない
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確認ポイント
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AgCl、AgBr、AgIの色を区別できる
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ハロゲン化銀とアンモニア水の関係を説明できる
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