この教材で学ぶこと
到達目標
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マンガンとクロムが酸化還元で重要な元素であることを説明できる
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KMnO₄とK₂Cr₂O₇を酸化剤として説明できる
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酸性条件でMnO₄⁻がMn²⁺に還元されることを説明できる
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酸性条件でCr₂O₇²⁻がCr³⁺に還元されることを説明できる
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マンガン・クロム化合物の代表的な色を区別できる
前提知識
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酸化還元
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酸化剤と還元剤
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半反応式
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カリウムとその化合物
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遷移元素の基礎
1
マンガンとクロムとは
マンガン Mn とクロム Cr は、どちらも遷移元素です。
高校化学では、単体そのものよりも、酸化還元に関係する化合物としてよく登場します。
マンガンでは、過マンガン酸カリウム KMnO₄ が非常に重要です。
クロムでは、二クロム酸カリウム K₂Cr₂O₇ やクロム酸イオン CrO₄²⁻ が重要です。
これらの物質は色が特徴的で、酸化還元反応にともなう色の変化もよく出題されます。
マンガンとクロムの基本
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元素記号
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元素名
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重要な化合物・イオン
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重要ポイント
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Mn
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マンガン
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KMnO₄、MnO₄⁻、MnO₂、Mn²⁺
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過マンガン酸イオンは強い酸化剤
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Cr
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クロム
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K₂Cr₂O₇、Cr₂O₇²⁻、CrO₄²⁻、Cr³⁺
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二クロム酸イオンは酸化剤。色の変化が重要
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確認ポイント
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マンガンの元素記号がMnであることを答えられる
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クロムの元素記号がCrであることを答えられる
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MnとCrが酸化還元で重要な元素であることを理解している
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2
過マンガン酸カリウム KMnO₄
過マンガン酸カリウム KMnO₄ は、酸化還元で非常に重要な酸化剤です。
KMnO₄は紫色の固体で、水溶液は赤紫色を示します。
水溶液中では、過マンガン酸イオン MnO₄⁻ が酸化剤としてはたらきます。
特に酸性条件では、MnO₄⁻ が Mn²⁺ に還元されます。
酸化還元滴定では、KMnO₄水溶液の赤紫色が消える変化を利用することがあります。
酸性条件での過マンガン酸イオンの半反応式
MnO₄⁻ + 8H⁺ + 5e⁻ → Mn²⁺ + 4H₂O
MnO₄⁻が電子を受け取り、Mn²⁺に還元されます。KMnO₄は酸化剤としてはたらきます。
KMnO₄のポイント
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項目
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内容
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化学式
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KMnO₄
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名称
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過マンガン酸カリウム
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水溶液の色
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赤紫色
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重要なイオン
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MnO₄⁻
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性質
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強い酸化剤
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酸性条件での変化
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MnO₄⁻ → Mn²⁺
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注意:KMnO₄は酸化還元滴定で頻出です。
注意:酸性条件では、MnO₄⁻がMn²⁺になる半反応式を覚えておくと便利です。
確認ポイント
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KMnO₄が過マンガン酸カリウムであることを答えられる
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KMnO₄水溶液が赤紫色であることを答えられる
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酸性条件でMnO₄⁻がMn²⁺に還元されることを説明できる
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3
マンガンの酸化数と色
マンガンは酸化数によってさまざまな化合物やイオンをつくります。
高校化学で特に重要なのは、MnO₄⁻、MnO₂、Mn²⁺です。
MnO₄⁻は赤紫色で、強い酸化剤としてはたらきます。
MnO₂は黒色または黒褐色の固体として登場します。
Mn²⁺は淡桃色またはほぼ無色に近い水溶液として扱われることがあります。
マンガン化合物・イオンの色
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物質・イオン
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マンガンの酸化数
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色
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ポイント
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MnO₄⁻
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+7
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赤紫色
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強い酸化剤
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MnO₂
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+4
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黒色・黒褐色
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酸化剤・触媒として登場
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Mn²⁺
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+2
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淡桃色・ほぼ無色
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酸性条件でMnO₄⁻が還元されて生じる
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例題:酸性条件でMnO₄⁻が還元されると主に何になるか。
答え:Mn²⁺
酸性条件では、MnO₄⁻ + 8H⁺ + 5e⁻ → Mn²⁺ + 4H₂O となります。
例題:MnO₂の色は何色か。
答え:黒色または黒褐色
二酸化マンガン MnO₂ は黒色・黒褐色の固体としてよく登場します。
確認ポイント
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MnO₄⁻、MnO₂、Mn²⁺の色を区別できる
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MnO₄⁻が強い酸化剤であることを説明できる
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MnO₂が黒色系の固体であることを答えられる
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4
二酸化マンガン MnO₂
二酸化マンガン MnO₂ は、黒色または黒褐色の固体です。
MnO₂は酸化剤としてはたらくことがあります。
また、過酸化水素 H₂O₂ の分解反応を速める触媒としてもよく登場します。
さらに、濃塩酸と反応して塩素 Cl₂ を発生させる反応も重要です。
MnO₂は気体の製法や酸化還元の問題でよく使われます。
過酸化水素の分解
2H₂O₂ → 2H₂O + O₂
MnO₂はこの反応の触媒として使われ、酸素が発生します。
二酸化マンガンと濃塩酸
MnO₂ + 4HCl → MnCl₂ + Cl₂ + 2H₂O
塩素の発生反応です。MnO₂は酸化剤としてはたらきます。
MnO₂のポイント
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項目
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内容
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化学式
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MnO₂
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名称
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二酸化マンガン
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色
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黒色・黒褐色
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役割1
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H₂O₂分解の触媒
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役割2
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濃塩酸からCl₂を発生させる酸化剤
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関連単元
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気体の製法、酸化還元
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確認ポイント
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MnO₂が二酸化マンガンであることを答えられる
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MnO₂がH₂O₂分解の触媒として使われることを説明できる
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MnO₂と濃塩酸で塩素が発生することを説明できる
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5
二クロム酸カリウム K₂Cr₂O₇
二クロム酸カリウム K₂Cr₂O₇ は、酸化還元で重要な酸化剤です。
K₂Cr₂O₇は橙赤色の物質として扱われます。
水溶液中では、二クロム酸イオン Cr₂O₇²⁻ が酸化剤としてはたらきます。
酸性条件では、Cr₂O₇²⁻ が Cr³⁺ に還元されます。
Cr³⁺は緑色を示すため、反応にともなう色の変化も重要です。
酸性条件での二クロム酸イオンの半反応式
Cr₂O₇²⁻ + 14H⁺ + 6e⁻ → 2Cr³⁺ + 7H₂O
Cr₂O₇²⁻が電子を受け取り、Cr³⁺に還元されます。K₂Cr₂O₇は酸化剤としてはたらきます。
K₂Cr₂O₇のポイント
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項目
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内容
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化学式
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K₂Cr₂O₇
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名称
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二クロム酸カリウム
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色
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橙赤色
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重要なイオン
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Cr₂O₇²⁻
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性質
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酸化剤
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酸性条件での変化
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Cr₂O₇²⁻ → Cr³⁺
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例題:酸性条件でCr₂O₇²⁻が還元されると何になるか。
答え:Cr³⁺
酸性条件では、Cr₂O₇²⁻ + 14H⁺ + 6e⁻ → 2Cr³⁺ + 7H₂O となります。
確認ポイント
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K₂Cr₂O₇が二クロム酸カリウムであることを答えられる
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Cr₂O₇²⁻が酸性条件でCr³⁺になることを説明できる
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K₂Cr₂O₇が酸化剤であることを説明できる
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6
クロム酸イオンと二クロム酸イオン
クロムでは、クロム酸イオン CrO₄²⁻ と二クロム酸イオン Cr₂O₇²⁻ の色の違いが重要です。
クロム酸イオン CrO₄²⁻ は黄色を示します。
二クロム酸イオン Cr₂O₇²⁻ は橙色または橙赤色を示します。
この2つは水溶液の条件によって互いに変化します。
酸性側では二クロム酸イオン、塩基性側ではクロム酸イオンが優勢になります。
クロム酸イオンと二クロム酸イオンの平衡
2CrO₄²⁻ + 2H⁺ ⇄ Cr₂O₇²⁻ + H₂O
酸性にすると橙色系のCr₂O₇²⁻、塩基性にすると黄色のCrO₄²⁻が優勢になります。
クロム酸イオンと二クロム酸イオン
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イオン
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色
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優勢な条件
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CrO₄²⁻
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黄色
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塩基性側
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Cr₂O₇²⁻
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橙色・橙赤色
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酸性側
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注意:黄色のCrO₄²⁻、橙色のCr₂O₇²⁻はセットで覚えましょう。
注意:酸を加えると二クロム酸イオン側、塩基を加えるとクロム酸イオン側に変化するイメージです。
確認ポイント
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CrO₄²⁻が黄色であることを答えられる
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Cr₂O₇²⁻が橙色系であることを答えられる
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酸性側でCr₂O₇²⁻が優勢になることを説明できる
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7
クロム(III)イオン Cr³⁺
クロム(III)イオン Cr³⁺ は、緑色を示すイオンとしてよく登場します。
二クロム酸イオン Cr₂O₇²⁻ が酸性条件で還元されると、Cr³⁺ が生じます。
このため、二クロム酸カリウムを用いた酸化還元反応では、橙色から緑色への変化が見られることがあります。
Cr³⁺ は水酸化物イオン OH⁻ と反応して、水酸化クロム(III) Cr(OH)₃ の沈殿をつくります。
Cr(OH)₃ は両性水酸化物として扱われることがあります。
Cr³⁺とOH⁻の反応
Cr³⁺ + 3OH⁻ → Cr(OH)₃
水酸化クロム(III)の沈殿が生じます。
Cr(OH)₃が過剰OH⁻に溶ける反応のイメージ
Cr(OH)₃ + OH⁻ → [Cr(OH)₄]⁻
Cr(OH)₃は両性水酸化物として、過剰の強塩基に溶けることがあります。
クロム(III)に関係する物質
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物質・イオン
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色・特徴
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ポイント
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Cr³⁺
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緑色
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二クロム酸イオンが還元されて生じる
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Cr(OH)₃
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灰緑色沈殿
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両性水酸化物として扱われる
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[Cr(OH)₄]⁻
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錯イオン
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過剰の強塩基で生じることがある
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確認ポイント
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Cr³⁺が緑色を示すことを答えられる
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Cr₂O₇²⁻が還元されるとCr³⁺になることを説明できる
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Cr(OH)₃が水酸化物沈殿として出ることを理解している
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8
酸化剤としての比較
KMnO₄とK₂Cr₂O₇は、どちらも酸化還元で重要な酸化剤です。
KMnO₄では、MnO₄⁻が電子を受け取ってMn²⁺になります。
K₂Cr₂O₇では、Cr₂O₇²⁻が電子を受け取ってCr³⁺になります。
どちらも酸性条件で強い酸化剤として使われます。
半反応式を覚えると、酸化還元の量的関係や滴定問題にも対応しやすくなります。
KMnO₄とK₂Cr₂O₇の比較
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物質
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酸化剤として働くイオン
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色
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酸性条件での変化
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受け取る電子数
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KMnO₄
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MnO₄⁻
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赤紫色
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MnO₄⁻ → Mn²⁺
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5個
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K₂Cr₂O₇
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Cr₂O₇²⁻
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橙赤色
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Cr₂O₇²⁻ → 2Cr³⁺
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6個
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例題:KMnO₄とK₂Cr₂O₇に共通する性質は何か。
答え:酸性条件で酸化剤として働くこと。
KMnO₄のMnO₄⁻、K₂Cr₂O₇のCr₂O₇²⁻は、どちらも電子を受け取る酸化剤として働きます。
例題:酸性条件でMnO₄⁻が受け取る電子数はいくつか。
答え:5個
半反応式 MnO₄⁻ + 8H⁺ + 5e⁻ → Mn²⁺ + 4H₂O より、5個の電子を受け取ります。
例題:酸性条件でCr₂O₇²⁻が受け取る電子数はいくつか。
答え:6個
半反応式 Cr₂O₇²⁻ + 14H⁺ + 6e⁻ → 2Cr³⁺ + 7H₂O より、6個の電子を受け取ります。
確認ポイント
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KMnO₄とK₂Cr₂O₇が酸化剤であることを説明できる
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MnO₄⁻とCr₂O₇²⁻の半反応式を区別できる
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電子数5個と6個の違いを理解している
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9
有機化学とのつながり
マンガンやクロムの酸化剤は、有機化学でも登場します。
たとえば、酸性条件のKMnO₄は、アルケンやアルコールの酸化に関係することがあります。
K₂Cr₂O₇もアルコールの酸化剤として扱われることがあります。
第一級アルコールは酸化されてアルデヒド、さらにカルボン酸になることがあります。
第二級アルコールは酸化されてケトンになります。
酸化剤と有機化学の関係
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酸化剤
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関係する有機反応
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ポイント
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KMnO₄
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アルケンやアルコールの酸化
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強い酸化剤
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K₂Cr₂O₇
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アルコールの酸化
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酸性条件で使われることが多い
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MnO₂
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一部の酸化反応
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有機でも発展的に登場
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注意:この教材では無機化学として扱っていますが、有機化学の酸化反応にもつながります。
注意:酸化剤は、相手を酸化し、自分自身は還元される物質です。
確認ポイント
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KMnO₄やK₂Cr₂O₇が有機化学の酸化反応にも関係することを知っている
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酸化剤は自分自身が還元されることを説明できる
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無機化学と有機化学のつながりを意識できる
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10
安全面での注意
マンガンやクロムの化合物には、強い酸化作用をもつものがあります。
KMnO₄やK₂Cr₂O₇は酸化剤であり、還元性の物質や有機物と反応することがあります。
特に六価クロムを含む化合物は有害性が高いため、実験では取り扱いに注意が必要です。
薬品を扱うときは、必ず教員や指導者の指示に従い、保護具を着用します。
実験後の廃液も、勝手に流さず、指定された方法で処理する必要があります。
安全上の注意
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物質
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注意点
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KMnO₄
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強い酸化剤。可燃物や還元剤との接触に注意
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K₂Cr₂O₇
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酸化剤。六価クロムを含むため有害性に注意
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MnO₂
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粉末を吸い込まないように注意
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クロム化合物
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廃液処理を適切に行う
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確認ポイント
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KMnO₄やK₂Cr₂O₇が酸化剤であるため注意が必要だと理解している
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六価クロム化合物の有害性に注意できる
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実験廃液を勝手に流してはいけないことを理解している
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11
テストでの出題パターン
マンガンとクロムは、酸化還元、半反応式、色の変化で出題されやすいです。
KMnO₄では、酸性条件で MnO₄⁻ が Mn²⁺ に還元される半反応式が重要です。
K₂Cr₂O₇では、酸性条件で Cr₂O₇²⁻ が Cr³⁺ に還元される半反応式が重要です。
また、CrO₄²⁻の黄色、Cr₂O₇²⁻の橙色、Cr³⁺の緑色もよく問われます。
MnO₂は、H₂O₂の分解触媒や塩素の製法としても出題されます。
例題:酸性条件で過マンガン酸イオンMnO₄⁻が還元されると何になるか。
答え:Mn²⁺
MnO₄⁻ + 8H⁺ + 5e⁻ → Mn²⁺ + 4H₂O となります。
例題:酸性条件で二クロム酸イオンCr₂O₇²⁻が還元されると何になるか。
答え:Cr³⁺
Cr₂O₇²⁻ + 14H⁺ + 6e⁻ → 2Cr³⁺ + 7H₂O となります。
例題:クロム酸イオンCrO₄²⁻の色は何色か。
答え:黄色
CrO₄²⁻は黄色、Cr₂O₇²⁻は橙色系として覚えます。
例題:二クロム酸イオンCr₂O₇²⁻の色は何色か。
答え:橙色または橙赤色
Cr₂O₇²⁻は橙色系を示します。
例題:過酸化水素H₂O₂の分解で触媒として使われる黒色の物質は何か。
答え:二酸化マンガン MnO₂
MnO₂はH₂O₂の分解を速め、酸素を発生させる触媒として使われます。
確認ポイント
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MnO₄⁻の半反応式を書ける
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Cr₂O₇²⁻の半反応式を書ける
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CrO₄²⁻、Cr₂O₇²⁻、Cr³⁺の色を区別できる
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MnO₂の役割を説明できる
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KMnO₄とK₂Cr₂O₇を酸化剤として比較できる
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