この教材で学ぶこと
到達目標
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窒素を含む代表的な化合物を答えられる
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アンモニアの性質と発生方法を説明できる
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硝酸の酸化作用を説明できる
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NOとNO₂の性質を区別できる
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窒素化合物と酸化還元の関係を整理できる
前提知識
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酸・塩基の基本
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酸化還元の基本
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気体の発生と性質
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化学反応式の基礎
1
窒素と窒素化合物
窒素 N は15族元素で、空気中に最も多く含まれる元素です。
空気中の窒素は主に N₂ として存在し、非常に安定です。
窒素を含む代表的な化合物には、アンモニア NH₃、硝酸 HNO₃、一酸化窒素 NO、二酸化窒素 NO₂ などがあります。
窒素化合物は、酸・塩基、気体の性質、酸化還元反応と関係してよく出題されます。
代表的な窒素化合物
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物質
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化学式
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特徴
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アンモニア
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NH₃
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刺激臭をもつ塩基性の気体
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硝酸
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HNO₃
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強酸、酸化作用をもつ
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一酸化窒素
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NO
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無色の気体、空気中でNO₂になる
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二酸化窒素
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NO₂
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赤褐色の有毒な気体
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硝酸塩
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NO₃⁻を含む塩
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多くは水に溶けやすい
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確認ポイント
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NH₃、HNO₃、NO、NO₂の名称と化学式を答えられる
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窒素化合物が酸・塩基や酸化還元と関係することを説明できる
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2
アンモニア NH₃
アンモニア NH₃ は、無色で刺激臭をもつ気体です。
水に非常に溶けやすく、水溶液は塩基性を示します。
空気より軽いため、実験室では上方置換で集めます。
アンモニアは水に溶けると、一部が水と反応してアンモニウムイオン NH₄⁺ と水酸化物イオン OH⁻ を生じます。
アンモニアの発生
NH₄Cl + NaOH → NaCl + H₂O + NH₃
アンモニウム塩に強塩基を加えるとアンモニアが発生します。
アンモニアの水への溶解
NH₃ + H₂O ⇄ NH₄⁺ + OH⁻
OH⁻を生じるため、水溶液は塩基性を示します。
アンモニアの性質
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項目
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内容
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色
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無色
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におい
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刺激臭
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水への溶解
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非常に溶けやすい
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空気との比較
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軽い
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水溶液の性質
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塩基性
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集め方
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上方置換
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注意:アンモニアは水に非常に溶けやすいため、水上置換では集めにくいです。
注意:アンモニアの噴水実験は、水への溶けやすさを示す代表的な実験です。
確認ポイント
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NH₃が上方置換で集められる理由を説明できる
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アンモニア水が塩基性を示す理由を説明できる
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アンモニアの発生反応式を書ける
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3
アンモニウム塩
アンモニア NH₃ が酸と反応すると、アンモニウム塩ができます。
アンモニウムイオン NH₄⁺ を含む塩をアンモニウム塩といいます。
アンモニウム塩に強塩基を加えて加熱すると、アンモニアが発生します。
この性質は、アンモニウムイオンの検出にも利用されます。
塩化アンモニウムの生成
NH₃ + HCl → NH₄Cl
アンモニアと塩化水素が反応し、白煙を生じます。
アンモニウムイオンの検出
NH₄⁺ + OH⁻ → NH₃ + H₂O
強塩基を加えるとアンモニアが発生します。
例題:NH₄ClにNaOH水溶液を加えて加熱すると発生する気体は何か。
答え:アンモニア NH₃
アンモニウム塩に強塩基を加えると、アンモニアが発生します。
確認ポイント
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アンモニウム塩からアンモニアが発生する条件を答えられる
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NH₄⁺の検出方法を説明できる
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4
硝酸 HNO₃
硝酸 HNO₃ は強酸であり、同時に強い酸化作用をもつ酸です。
塩酸や希硫酸のように単にH⁺を出すだけでなく、金属を酸化することがあります。
特に銅 Cu のように、通常の酸とは反応しにくい金属も、硝酸とは反応します。
硝酸の反応では、濃硝酸か希硝酸かによって発生する気体が変わる点が重要です。
銅と濃硝酸の反応
Cu + 4HNO₃ → Cu(NO₃)₂ + 2NO₂ + 2H₂O
濃硝酸では赤褐色のNO₂が発生します。
銅と希硝酸の反応
3Cu + 8HNO₃ → 3Cu(NO₃)₂ + 2NO + 4H₂O
希硝酸では無色のNOが発生します。
硝酸と銅の反応
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硝酸の種類
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発生しやすい気体
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気体の特徴
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濃硝酸
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NO₂
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赤褐色の有毒気体
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希硝酸
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NO
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無色の気体、空気中でNO₂になる
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注意:濃硝酸ではNO₂、希硝酸ではNOが発生しやすいという対応は非常に重要です。
注意:硝酸の酸化作用により、銅がCu²⁺へ酸化されます。
確認ポイント
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硝酸が強酸であり酸化作用ももつことを説明できる
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濃硝酸と希硝酸で発生する気体の違いを答えられる
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銅と硝酸の反応を整理できる
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5
一酸化窒素 NO と二酸化窒素 NO₂
一酸化窒素 NO は無色の気体です。
NOは空気中の酸素と反応して、赤褐色の二酸化窒素 NO₂ になります。
二酸化窒素 NO₂ は赤褐色で有毒な気体です。
硝酸と金属の反応では、NOやNO₂が発生することがあるため、色と性質を区別して覚えましょう。
NOの酸化
2NO + O₂ → 2NO₂
無色のNOが空気中で赤褐色のNO₂になります。
NOとNO₂の比較
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気体
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色
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特徴
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NO
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無色
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空気中で酸化されNO₂になる
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NO₂
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赤褐色
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有毒、刺激臭をもつ
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例題:希硝酸と銅の反応で発生した無色の気体が空気中で赤褐色になった。この赤褐色の気体は何か。
答え:二酸化窒素 NO₂
希硝酸と銅の反応ではNOが発生し、NOが空気中の酸素と反応してNO₂になります。
確認ポイント
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NOとNO₂の色を区別できる
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NOが空気中でNO₂になる反応を説明できる
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6
窒素化合物の例題
窒素化合物では、アンモニアの塩基性、硝酸の酸化作用、NOとNO₂の違いがよく問われます。
気体の色やにおい、発生方法、反応式をセットで整理しましょう。
例題:アンモニアを水上置換で集めにくい理由を答えなさい。
答え:水に非常に溶けやすいから。
NH₃は水に非常に溶けやすいため、水上置換では集めにくく、空気より軽いので上方置換で集めます。
例題:濃硝酸と銅の反応で発生しやすい赤褐色の気体は何か。
答え:二酸化窒素 NO₂
濃硝酸は銅を酸化し、赤褐色のNO₂を発生します。
例題:NOが空気中で変化して生じる赤褐色の気体は何か。
答え:NO₂
NOは空気中の酸素と反応してNO₂になります。
確認ポイント
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アンモニア、硝酸、NO、NO₂の性質を区別できる
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硝酸の酸化作用を説明できる
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窒素化合物の代表的な反応式を確認できる
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