この教材で学ぶこと
到達目標
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アルカンの一般式を答えられる
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代表的なアルカンの名前と分子式を対応させられる
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アルカンが飽和炭化水素であることを説明できる
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構造異性体の考え方を理解できる
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アルカンの燃焼反応と置換反応を説明できる
前提知識
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炭素原子の結合
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共有結合
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分子式と構造式
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有機化合物の基本
1
アルカンとは
アルカンとは、炭素原子どうしが単結合だけでつながった炭化水素です。
炭化水素とは、炭素 C と水素 H だけからできた有機化合物です。
アルカンは炭素原子の結合がすべて単結合であり、これ以上水素を付加しにくいため、飽和炭化水素と呼ばれます。
代表的なアルカンには、メタン、エタン、プロパン、ブタンなどがあります。
確認ポイント
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アルカンが単結合のみをもつ炭化水素であることを説明できる
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アルカンの一般式 CₙH₂ₙ₊₂ を答えられる
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飽和炭化水素という言葉の意味を理解できる
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2
代表的なアルカン
アルカンは炭素数によって名前が変わります。
炭素数1のメタン CH₄、炭素数2のエタン C₂H₆、炭素数3のプロパン C₃H₈、炭素数4のブタン C₄H₁₀ は特に基本です。
有機化学では、炭素数と名前を対応させることが重要です。
メタン・エタン・プロパン・ブタンまでは最初に確実に覚えましょう。
代表的なアルカン
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炭素数
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名称
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分子式
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構造式イメージ
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1
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メタン
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CH₄
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CH₄
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2
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エタン
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C₂H₆
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CH₃-CH₃
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3
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プロパン
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C₃H₈
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CH₃-CH₂-CH₃
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4
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ブタン
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C₄H₁₀
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CH₃-CH₂-CH₂-CH₃
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5
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ペンタン
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C₅H₁₂
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CH₃-CH₂-CH₂-CH₂-CH₃
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確認ポイント
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メタン、エタン、プロパン、ブタンの分子式を答えられる
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炭素数からアルカンの分子式を求められる
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3
構造異性体
構造異性体とは、分子式は同じでも、原子のつながり方が異なる化合物です。
アルカンでは、炭素数が4以上になると構造異性体が現れます。
たとえば、C₄H₁₀ には直鎖状のブタンと、枝分かれした2-メチルプロパンがあります。
分子式が同じでも構造が違えば、沸点などの性質も変わります。
C₄H₁₀の構造異性体
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名称
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構造式イメージ
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特徴
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ブタン
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CH₃-CH₂-CH₂-CH₃
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直鎖状
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2-メチルプロパン
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CH₃-CH(CH₃)-CH₃
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枝分かれ構造
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注意:構造異性体では、分子式だけを見るのではなく、炭素骨格のつながり方を見ることが重要です。
確認ポイント
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構造異性体の意味を説明できる
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C₄H₁₀に2種類の構造異性体があることを理解できる
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4
アルカンの燃焼
アルカンは燃焼すると、十分な酸素がある場合、二酸化炭素 CO₂ と水 H₂O を生じます。
この反応は発熱反応であり、燃料として利用される理由にも関係します。
メタン、プロパン、ブタンなどは燃料として身近な物質です。
燃焼反応式では、炭素数と水素数から CO₂ と H₂O の係数を決め、最後に O₂ の係数を合わせます。
メタンの完全燃焼
CH₄ + 2O₂ → CO₂ + 2H₂O
メタン1分子からCO₂が1分子、水が2分子できます。
プロパンの完全燃焼
C₃H₈ + 5O₂ → 3CO₂ + 4H₂O
プロパンは燃料として使われる代表的なアルカンです。
ブタンの完全燃焼
2C₄H₁₀ + 13O₂ → 8CO₂ + 10H₂O
係数に分数が出る場合は、全体を2倍して整数にします。
例題:メタン CH₄ が完全燃焼すると何が生じるか。
答え:二酸化炭素 CO₂ と水 H₂O
炭化水素の完全燃焼では、十分な酸素があるとCO₂とH₂Oが生成します。
確認ポイント
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アルカンの完全燃焼でCO₂とH₂Oが生じることを説明できる
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簡単な燃焼反応式の係数を合わせられる
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5
アルカンの置換反応
アルカンは比較的反応性が低いですが、光の存在下でハロゲンと置換反応を起こします。
置換反応とは、分子中の原子や原子団が別の原子や原子団に置き換わる反応です。
たとえば、メタンに塩素を作用させると、メタン中の水素原子が塩素原子に置き換わり、クロロメタンができます。
この反応では、さらに置換が進むとジクロロメタン、トリクロロメタン、テトラクロロメタンが生じることもあります。
メタンの塩素置換
CH₄ + Cl₂ → CH₃Cl + HCl
光の存在下で進み、クロロメタンが生成します。
さらに置換が進む場合
CH₃Cl → CH₂Cl₂ → CHCl₃ → CCl₄
水素が順番に塩素へ置換されていきます。
メタンの塩素置換生成物
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生成物
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分子式
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名前
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CH₃Cl
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CH₃Cl
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クロロメタン
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CH₂Cl₂
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CH₂Cl₂
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ジクロロメタン
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CHCl₃
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CHCl₃
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トリクロロメタン
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CCl₄
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CCl₄
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テトラクロロメタン
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確認ポイント
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アルカンが置換反応を起こすことを説明できる
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メタンと塩素の反応でCH₃Clができることを答えられる
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6
アルカンの例題
アルカンの問題では、一般式、構造異性体、燃焼反応、置換反応がよく問われます。
まずはCₙH₂ₙ₊₂を使って分子式を求められるようにしましょう。
例題:炭素数5の鎖式アルカンの分子式を答えなさい。
答え:C₅H₁₂
アルカンの一般式はCₙH₂ₙ₊₂です。n=5を代入するとC₅H₁₂になります。
例題:C₄H₁₀の構造異性体を2つ答えなさい。
答え:ブタン、2-メチルプロパン
C₄H₁₀には直鎖状のブタンと枝分かれした2-メチルプロパンがあります。
例題:アルカンは付加反応と置換反応のどちらを起こしやすいか。
答え:置換反応
アルカンは単結合のみをもつ飽和炭化水素であり、ハロゲンとは置換反応を起こします。
確認ポイント
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アルカンの一般式を使える
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代表的な構造異性体を考えられる
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燃焼反応と置換反応を説明できる
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