この教材で学ぶこと
到達目標
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錯体が色を示す理由を大まかに説明できる
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d-d遷移の基本イメージを理解できる
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吸収された光と見える色の関係を理解できる
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常磁性と反磁性を区別できる
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不対電子の有無と磁性を関連づけられる
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錯体の色や磁性が中心金属イオン・配位子に依存することを説明できる
前提知識
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錯体の基礎
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結晶場理論の入口
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d軌道
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電子配置
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光と色
1
錯体が色をもつ理由
遷移金属の錯体には、青、赤、緑、紫などの鮮やかな色を示すものが多くあります。
錯体が色を示す理由の1つは、d軌道のエネルギー分裂にあります。
配位子の影響でd軌道が低エネルギー側と高エネルギー側に分かれると、電子が光のエネルギーを吸収して高い軌道へ移ることがあります。
このとき特定の波長の光が吸収され、吸収されなかった光が目に届くため、錯体に色が見えます。
錯体の色は、中心金属イオン、酸化数、配位子、錯体の形によって変化します。
確認ポイント
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錯体の色がd軌道の分裂と光吸収に関係することを説明できる
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錯体の色が配位子や金属イオンで変わることを理解できる
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2
d-d遷移
d-d遷移とは、d軌道にある電子が、低いエネルギーのd軌道から高いエネルギーのd軌道へ移ることです。
錯体では、配位子の影響でd軌道が分裂しているため、低いd軌道と高いd軌道の間にエネルギー差があります。
電子がこのエネルギー差に対応する光を吸収すると、d-d遷移が起こります。
吸収される光の波長が可視光の範囲にあると、錯体は色をもって見えます。
この考え方は、錯体の色を理解するうえで基本になります。
d-d遷移のポイント
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項目
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内容
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起こる場所
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分裂したd軌道の間
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必要なもの
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エネルギー差に対応する光
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関係する性質
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錯体の色
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主な対象
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遷移金属錯体
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確認ポイント
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d-d遷移の意味を説明できる
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d-d遷移が錯体の色に関係することを理解できる
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3
吸収される色と見える色
物質の色は、その物質がどの光を吸収し、どの光を反射・透過するかによって決まります。
錯体がある波長の光を吸収すると、吸収されなかった光が目に届きます。
そのため、見える色は吸収された色そのものではなく、吸収された色の補色として考えることがあります。
たとえば、赤色付近の光を吸収すると、青緑色系に見えることがあります。
実際の色は複数の要因で決まるため、まずは『吸収されなかった光が見える』という考え方を押さえましょう。
吸収される色と見える色の大まかな関係
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吸収される光
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見えやすい色の例
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赤色系
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青緑色系
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橙色系
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青色系
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黄色系
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紫色系
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緑色系
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赤紫色系
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青色系
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橙色系
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注意:色の見え方は単純な1対1対応だけで決まるわけではありません。
注意:高校・基礎化学では、吸収された光の補色が見えるというイメージを持つと理解しやすいです。
確認ポイント
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吸収されなかった光が見えることを説明できる
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錯体の見える色が吸収光と関係することを理解できる
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4
配位子による色の変化
錯体の色は、配位子の種類によって変わることがあります。
配位子が変わると、d軌道の分裂の大きさが変わります。
d軌道の分裂の大きさが変わると、電子が吸収する光のエネルギーも変わります。
その結果、吸収される光の波長が変わり、錯体の色も変化します。
たとえば、Cu²⁺にアンモニアを加えると、深青色の錯イオンが生じることがあります。
配位子と錯体の色
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変化
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結果
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配位子が変わる
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結晶場分裂の大きさが変わる
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分裂の大きさが変わる
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吸収する光のエネルギーが変わる
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吸収光が変わる
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見える色が変わる
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例題:Cu²⁺に過剰のNH₃を加えると、代表的に何色の錯イオンが生じるか。
答え:深青色
[Cu(NH₃)₄]²⁺ のようなアンミン錯イオンが生じ、深青色を示します。
確認ポイント
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配位子が変わると錯体の色が変わることを説明できる
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配位子が結晶場分裂の大きさに影響することを理解できる
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5
錯体の磁性
錯体の磁性は、主に不対電子の有無によって決まります。
不対電子とは、同じ軌道でペアを作っていない電子のことです。
不対電子をもつ物質は、磁場に引きつけられやすく、常磁性を示します。
すべての電子がペアを作っている物質は、反磁性を示します。
錯体では、d軌道の電子配置が不対電子の数を決めるため、磁性と深く関係します。
磁性の基本
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磁性
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不対電子
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特徴
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常磁性
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ある
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磁場に引きつけられやすい
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反磁性
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ない
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すべての電子がペアになっている
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確認ポイント
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常磁性と反磁性を区別できる
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不対電子の有無が磁性に関係することを説明できる
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6
高スピン・低スピンと磁性
高スピン錯体では、不対電子が多くなりやすいため、常磁性を示しやすいです。
低スピン錯体では、電子がペアを作りやすいため、不対電子が少なくなります。
場合によっては、不対電子がなくなり、反磁性を示すこともあります。
配位子が弱いと高スピンになりやすく、配位子が強いと低スピンになりやすい傾向があります。
つまり、配位子の種類は、錯体の色だけでなく磁性にも影響します。
スピン状態と磁性
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状態
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不対電子
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磁性の傾向
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起こりやすい条件
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高スピン
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多い
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常磁性を示しやすい
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弱い配位子
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低スピン
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少ない
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反磁性になる場合がある
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強い配位子
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確認ポイント
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高スピン錯体で不対電子が多くなりやすいことを説明できる
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低スピン錯体で不対電子が少なくなりやすいことを理解できる
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7
d電子数と色
錯体の色を考えるとき、d軌道に電子があるかどうかも重要です。
d軌道に電子がない場合や、d軌道が完全に満たされている場合、典型的なd-d遷移が起こりにくいことがあります。
そのため、d⁰やd¹⁰の金属イオンの錯体は、無色や白色として扱われることがあります。
一方、d軌道に途中まで電子が入っている遷移金属イオンでは、d-d遷移により色を示すものが多くあります。
ただし、錯体の色には電荷移動など他の要因も関係するため、すべてをd-d遷移だけで説明できるわけではありません。
d電子数と色の大まかな関係
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d電子の状態
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色の傾向
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d⁰
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無色や白色になりやすい
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d¹〜d⁹
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有色になりやすい
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d¹⁰
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無色や白色になりやすい
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注意:色の原因にはd-d遷移以外に、電荷移動遷移などもあります。
注意:基礎段階では、d軌道の電子配置と光吸収が色に関係することを押さえましょう。
確認ポイント
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d電子数が錯体の色に関係することを説明できる
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d⁰やd¹⁰ではd-d遷移が起こりにくいことを理解できる
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8
錯体の色と磁性の代表例
錯体の色と磁性は、中心金属イオン、配位子、酸化数、構造によって変化します。
無機化学では、代表的な錯イオンの色を覚えることも重要です。
たとえば、[Cu(NH₃)₄]²⁺ は深青色としてよく出てきます。
Fe³⁺とSCN⁻からできる錯体は血赤色を示します。
このような色の変化は、金属イオンの確認反応にも利用されます。
代表的な錯体・錯イオンの色
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錯体・錯イオン
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色の例
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ポイント
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[Cu(NH₃)₄]²⁺
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深青色
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Cu²⁺とNH₃の錯イオン
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[Ag(NH₃)₂]⁺
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無色
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AgClが過剰NH₃で溶けるときに関係
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[Fe(SCN)]²⁺
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血赤色
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Fe³⁺の検出に関係
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[Fe(CN)₆]⁴⁻
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淡黄色系
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ヘキサシアニド鉄(II)酸イオン
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確認ポイント
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代表的な錯体の色を覚えられる
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錯体の色が金属イオンの検出に使われることを説明できる
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9
錯体の色と磁性の例題
錯体の色と磁性では、d-d遷移、不対電子、常磁性・反磁性、配位子による色の変化がよく問われます。
最初は難しい軌道図を完全に描くより、色はd軌道の分裂と光吸収、磁性は不対電子の有無と結びつけて理解しましょう。
例題:錯体が色を示す主な理由の1つは何か。
答え:分裂したd軌道間で電子が光を吸収して遷移するため。
d-d遷移によって特定の波長の光が吸収され、残った光が色として見えます。
例題:不対電子をもつ錯体は、常磁性・反磁性のどちらを示しやすいか。
答え:常磁性
不対電子をもつ物質は磁場に引きつけられやすく、常磁性を示します。
例題:すべての電子がペアを作っている錯体は、常磁性・反磁性のどちらか。
答え:反磁性
不対電子がないため、反磁性を示します。
例題:配位子が変わると錯体の色が変わることがある理由を答えなさい。
答え:d軌道の分裂の大きさが変わり、吸収する光のエネルギーが変わるから。
配位子は結晶場分裂の大きさに影響し、それが色の変化につながります。
確認ポイント
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錯体の色をd-d遷移から説明できる
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常磁性と反磁性を不対電子から判断できる
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配位子の違いが色や磁性に影響することを理解できる
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