この教材で学ぶこと
到達目標
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酸化数の意味を説明できる
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酸化数の基本ルールを使える
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化合物中の元素の酸化数を求められる
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酸化数の増減から酸化・還元を判断できる
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酸化剤・還元剤の判断につなげられる
前提知識
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イオンの価数
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化学式
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電荷
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酸化還元の基本
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単体と化合物の違い
1
酸化数とは
酸化数とは、化合物やイオンの中で、ある原子がどの程度電子を失っているか、または受け取っているかを表す目安の数です。
酸化還元反応では、電子の授受を直接見るのが難しい場合があります。
そこで、反応前後の酸化数の変化を見ることで、どの物質が酸化され、どの物質が還元されたかを判断します。
酸化数が増加した元素は酸化され、酸化数が減少した元素は還元されます。
確認ポイント
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酸化数が酸化還元の判断に使えることを説明できる
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酸化数が増加すると酸化であることを理解できる
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酸化数が減少すると還元であることを理解できる
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2
酸化数の基本ルール
酸化数を求めるには、いくつかの基本ルールを使います。
まず、単体中の原子の酸化数は0です。
単原子イオンの酸化数は、そのイオンの価数と同じです。
化合物中の水素はふつう+1、酸素はふつう-2として扱います。
化合物全体の酸化数の合計は0、イオン全体ではそのイオンの電荷に等しくなります。
酸化数の基本ルール
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対象
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酸化数
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単体中の原子
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0
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単原子イオン
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イオンの価数と同じ
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化合物中のH
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ふつう +1
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化合物中のO
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ふつう -2
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化合物全体
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酸化数の合計は0
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多原子イオン全体
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酸化数の合計はイオンの電荷
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注意:過酸化水素 H₂O₂ など、酸素の酸化数が-2にならない例外もあります。
注意:まずは基本ルールを使えるようにしてから、例外を覚えましょう。
確認ポイント
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単体の酸化数が0であることを覚える
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化合物中のHはふつう+1、Oはふつう-2であることを使える
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酸化数の合計から未知の酸化数を求められる
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3
単体と単原子イオンの酸化数
酸化数を考えるとき、単体とイオンを区別することが重要です。
単体とは、1種類の元素だけからできている物質です。
たとえば、H₂、O₂、Cl₂、Fe、Cu などの単体中の原子の酸化数は0です。
一方、Na⁺やCl⁻のような単原子イオンでは、酸化数はイオンの電荷と同じになります。
単体と単原子イオンの酸化数
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物質・イオン
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分類
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酸化数
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H₂
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単体
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H = 0
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O₂
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単体
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O = 0
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Cl₂
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単体
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Cl = 0
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Fe
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単体
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Fe = 0
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Na⁺
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単原子イオン
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Na = +1
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Cl⁻
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単原子イオン
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Cl = -1
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Fe³⁺
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単原子イオン
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Fe = +3
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例題:単体O₂中のOの酸化数はいくつか。
答え:0
単体中の原子の酸化数は0です。
例題:Fe³⁺中のFeの酸化数はいくつか。
答え:+3
単原子イオンの酸化数はイオンの価数と同じです。
確認ポイント
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単体中の酸化数を0と判断できる
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単原子イオンの酸化数を価数から判断できる
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4
化合物中の酸化数の求め方
化合物中の酸化数を求めるときは、酸化数の合計が0になることを使います。
たとえば、H₂OではHが+1、Oをxとすると、+1×2 + x = 0 です。
したがって、Oの酸化数は-2です。
CO₂ではOが-2なので、Cをxとすると、x + (-2)×2 = 0 となり、Cは+4です。
例題:H₂O中のOの酸化数を求めなさい。
答え:-2
Hは+1なので、+1×2 + O = 0。よってO = -2です。
例題:CO₂中のCの酸化数を求めなさい。
答え:+4
Oは-2なので、C + (-2)×2 = 0。よってC = +4です。
例題:NH₃中のNの酸化数を求めなさい。
答え:-3
Hは+1なので、N + (+1)×3 = 0。よってN = -3です。
確認ポイント
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化合物全体の酸化数の合計が0になることを使える
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HやOの基本酸化数を使って未知の酸化数を求められる
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5
多原子イオン中の酸化数
多原子イオンでは、酸化数の合計がイオン全体の電荷に等しくなります。
たとえば、硫酸イオン SO₄²⁻ では、酸化数の合計は -2 です。
Oはふつう-2なので、Sをxとすると、x + (-2)×4 = -2 となります。
したがって、硫酸イオン中のSの酸化数は+6です。
例題:SO₄²⁻中のSの酸化数を求めなさい。
答え:+6
S + (-2)×4 = -2 より、S = +6です。
例題:NO₃⁻中のNの酸化数を求めなさい。
答え:+5
N + (-2)×3 = -1 より、N = +5です。
例題:NH₄⁺中のNの酸化数を求めなさい。
答え:-3
N + (+1)×4 = +1 より、N = -3です。
確認ポイント
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多原子イオンでは酸化数の合計が電荷に等しいことを使える
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SO₄²⁻、NO₃⁻、NH₄⁺中の中心原子の酸化数を求められる
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6
酸化数の増減と酸化・還元
反応前後で酸化数が増加した元素は酸化されています。
反応前後で酸化数が減少した元素は還元されています。
酸化数の変化を見ると、酸化還元反応かどうかを判断できます。
酸化数が変化しない反応は、酸化還元反応ではありません。
マグネシウムの酸化
2Mg + O₂ → 2MgO
Mgは0から+2へ増加するので酸化、Oは0から-2へ減少するので還元です。
酸化数の変化と反応
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酸化数の変化
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判断
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電子の動き
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増加
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酸化された
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電子を失った
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減少
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還元された
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電子を受け取った
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変化なし
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酸化還元ではない
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電子の授受なし
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確認ポイント
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酸化数の増加を酸化と判断できる
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酸化数の減少を還元と判断できる
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酸化数の変化から酸化還元反応か判断できる
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7
酸化数の例題
酸化数の問題では、まず基本ルールを確認し、分かっている酸化数から未知の酸化数を求めます。
反応式では、反応前後で同じ元素の酸化数がどう変わったかを追いかけましょう。
例題:H₂SO₄中のSの酸化数を求めなさい。
答え:+6
Hは+1、Oは-2です。+1×2 + S + (-2)×4 = 0 より、S = +6です。
例題:KMnO₄中のMnの酸化数を求めなさい。ただしKは+1、Oは-2とする。
答え:+7
+1 + Mn + (-2)×4 = 0 より、Mn = +7です。
例題:2Mg + O₂ → 2MgO において、Mgは酸化されたか還元されたか。
答え:酸化された
Mgの酸化数は0から+2に増加しているため、酸化されています。
確認ポイント
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代表的な化合物中の酸化数を求められる
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反応前後の酸化数変化を追える
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酸化・還元を酸化数で判断できる
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