実験 / experiment_physical_chemistry

溶解度曲線実験

温度を変えながら物質の溶ける量を調べ、溶解度曲線を作成して、飽和溶液・析出量・再結晶の考え方を理解する実験教材です。
実験教材
難易度:標準 目安:50分
# 実験 # 物理化学 # 溶解度 # 溶解度曲線 # 飽和溶液 # 析出 # 再結晶

この教材で学ぶこと

到達目標

  • 溶解度が温度によって変化することを説明できる
  • 溶解度曲線の読み取りができる
  • 冷却によって結晶が析出する理由を説明できる
  • 再結晶の原理を溶解度曲線と結びつけられる

前提知識

  • 溶液
  • 飽和溶液
  • 溶解度
  • 再結晶
  • グラフの読み取り

図・写真

※スマホで画像が見づらい場合は、画像を拡大表示するか、別タブで開くと確認しやすいです。

STEP 1 硝酸カリウム結晶
硝酸カリウムの針状結晶の写真
硝酸カリウムは、温度による溶解度の変化が大きい物質として、溶解度曲線や再結晶の説明に使いやすい。
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Credit: Adam Rędzikowski / Wikimedia Commons License: CC BY-SA 4.0 Source
STEP 2 硝酸カリウムの溶解度曲線
硝酸カリウムの水への溶解度曲線のグラフ
溶解度曲線は、温度と溶解度の関係を示す。硝酸カリウムは温度が上がると溶解度が大きく増加する。
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Credit: Epop / Wikimedia Commons License: Public domain Source
STEP 3 溶解度曲線実験の流れ
溶解度曲線実験の流れを示す模式図
高温で溶かした溶液を冷却すると、溶けきれなくなった分が結晶として析出する。
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Credit: ChemStudy 自作図 License: Original

実験情報

目的

温度を変えながら溶質がどれだけ溶けるかを調べ、溶解度曲線と結晶の析出を理解する。

原理

溶解度は、一定量の溶媒に溶ける溶質の最大量を表す。多くの固体では、温度が高くなると溶解度が大きくなる。高温で飽和させた溶液を冷却すると、低温での溶解度を超えた分が結晶として析出する。この性質は再結晶による精製にも利用される。

器具

  • 試験管
  • ビーカー
  • 温度計
  • ガラス棒
  • 電子天秤
  • ろ紙
  • ろうと
  • 保護メガネ

試薬

  • 硝酸カリウム
  • 氷水
  • 必要に応じて他の塩

手順

  1. 保護メガネを着用する。
  2. 一定量の水を試験管またはビーカーに入れる。
  3. 硝酸カリウムを少しずつ加えながら加熱し、完全に溶かす。
  4. ある温度で溶ける限界量を記録する。
  5. 温度を変えて同様に溶解量を調べる。
  6. 温度と溶解度の関係をグラフにする。
  7. 高温の飽和溶液を冷却し、結晶が析出する様子を観察する。
  8. 溶解度曲線から析出量を考える。

観察結果

試料 結果
高温の水 硝酸カリウムが多く溶ける
冷却した飽和溶液 結晶が析出する
溶解度曲線 温度が高くなるほど溶解度が大きくなる傾向が見られる
再結晶 冷却によって目的物を結晶として取り出せる

安全上の注意

  • 加熱した水や試験管でやけどをしないようにする。
  • 温度計を割らないように扱う。
  • 硝酸カリウムなどの試薬を口に入れない。
  • 加熱中の試験管の口を人に向けない。
  • こぼした場合は教員や指導者に知らせる。

廃液・廃棄

  • 使用後の水溶液は指導者の指示に従って処理する。
  • 析出した結晶は指定された方法で回収または廃棄する。
  • 器具は水で十分に洗浄する。

早覚え表

印刷・PDF保存・CSVダウンロードに対応しています。

溶解度曲線の基本

項目 内容 ポイント
溶解度 一定量の溶媒に溶ける最大量 飽和の基準
飽和溶液 それ以上溶けない状態の溶液 温度ごとに変わる
溶解度曲線 温度と溶解度の関係を示すグラフ 析出量を求められる
析出 溶けきれない分が固体として出る現象 冷却で起こりやすい
再結晶 溶解度差を利用した精製 高温で溶かし、冷却して結晶化

グラフの読み方

位置 意味 実験での状態
曲線上 飽和溶液 ちょうど限界まで溶けている
曲線より下 不飽和溶液 まだ溶ける余裕がある
曲線より上 過飽和または析出が必要 余分な溶質が結晶として出る
高温から低温へ 溶解度が下がる 結晶が析出しやすい

覚え方・暗記ポイント

溶解度は一定量の溶媒に溶ける最大量。
溶解度曲線は温度と溶解度の関係を表す。
曲線上は飽和溶液。
曲線より下は不飽和溶液。
冷却すると溶けきれない分が析出する。
再結晶は温度による溶解度差を利用する。
硝酸カリウムは温度で溶解度が大きく変わる例として覚えやすい。
目次

1 溶解度曲線とは

溶解度曲線は、温度と溶解度の関係を表すグラフです。
多くの固体は、温度が高くなるほど水に多く溶けます。
曲線を読み取ることで、ある温度でどれだけ溶けるか、また冷却したときにどれだけ析出するかを考えられます。
確認ポイント
  • 溶解度曲線の意味を説明できる
  • 曲線上・曲線下・曲線上方の意味を説明できる
  • 温度変化と析出を結びつけられる
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2 再結晶との関係

再結晶は、温度による溶解度の違いを利用して物質を精製する方法です。
高温では目的物をよく溶かし、冷却すると目的物が結晶として析出します。
不純物が溶液中に残れば、比較的純度の高い結晶を取り出せます。
確認ポイント
  • 再結晶の目的を説明できる
  • 高温で溶かして冷却する理由を説明できる
  • 溶解度曲線と再結晶を結びつけられる
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