この教材で学ぶこと
到達目標
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単糖・二糖・多糖を区別できる
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代表的な糖類の名称と分類を答えられる
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グルコースの構造的特徴を理解できる
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還元糖と非還元糖を区別できる
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デンプンとセルロースの違いを説明できる
前提知識
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官能基
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アルデヒドとケトン
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アルコール
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高分子化合物
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加水分解
1
糖類とは
糖類は、炭素・水素・酸素を主成分とする有機化合物で、生物のエネルギー源や構造材料として重要です。
代表的な糖類には、グルコース、フルクトース、スクロース、デンプン、セルロースなどがあります。
糖類は、単糖、二糖、多糖に分類されます。
有機化学では、糖類の分類、還元性、加水分解、ヨウ素デンプン反応などがよく出題されます。
糖類の分類
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分類
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説明
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代表例
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単糖
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それ以上加水分解されない糖
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グルコース、フルクトース、ガラクトース
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二糖
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単糖2個が結合した糖
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スクロース、マルトース、ラクトース
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多糖
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単糖が多数つながった高分子
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デンプン、セルロース、グリコーゲン
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確認ポイント
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糖類を単糖・二糖・多糖に分類できる
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代表的な糖類の名前を答えられる
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2
単糖
単糖は、それ以上加水分解されない最も基本的な糖類です。
代表的な単糖には、グルコース、フルクトース、ガラクトースがあります。
グルコースはブドウ糖とも呼ばれ、生物の重要なエネルギー源です。
フルクトースは果糖とも呼ばれ、果物やはちみつに多く含まれます。
代表的な単糖
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名称
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別名
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分子式
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特徴
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グルコース
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ブドウ糖
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C₆H₁₂O₆
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アルデヒド基に由来する還元性を示す
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フルクトース
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果糖
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C₆H₁₂O₆
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ケトン型の構造をもつ
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ガラクトース
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脳糖
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C₆H₁₂O₆
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ラクトースの構成成分
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注意:グルコースとフルクトースは同じ分子式 C₆H₁₂O₆ をもちますが、構造が異なる異性体です。
注意:実際の水溶液中では環状構造も重要ですが、まずは官能基の違いを意識しましょう。
確認ポイント
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グルコースとフルクトースの分子式を答えられる
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グルコースが複数の-OHをもつことを理解できる
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グルコースとフルクトースが異性体であることを説明できる
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3
二糖
二糖は、単糖が2個結合した糖類です。
代表的な二糖には、スクロース、マルトース、ラクトースがあります。
二糖は加水分解によって単糖に分かれます。
どの単糖からできているか、還元性があるかどうかをセットで覚えることが重要です。
スクロースの加水分解
スクロース + H₂O → グルコース + フルクトース
スクロースは加水分解でグルコースとフルクトースになります。
マルトースの加水分解
マルトース + H₂O → グルコース + グルコース
マルトースはグルコース2分子からなる二糖です。
代表的な二糖
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二糖
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構成単糖
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別名
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還元性
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スクロース
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グルコース + フルクトース
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ショ糖
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なし
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マルトース
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グルコース + グルコース
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麦芽糖
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あり
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ラクトース
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グルコース + ガラクトース
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乳糖
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あり
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注意:スクロースは代表的な非還元糖です。
注意:マルトースとラクトースは還元性を示します。
確認ポイント
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スクロース、マルトース、ラクトースの構成単糖を答えられる
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スクロースが非還元糖であることを覚える
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4
多糖
多糖は、単糖が多数つながってできた高分子化合物です。
代表的な多糖には、デンプン、セルロース、グリコーゲンがあります。
デンプンとセルロースはどちらもグルコースが多数つながったものですが、つながり方が異なるため性質が大きく違います。
デンプンは植物の貯蔵物質、セルロースは植物の細胞壁の主成分です。
代表的な多糖
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多糖
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構成単位
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役割・特徴
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デンプン
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グルコース
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植物の貯蔵物質、ヨウ素デンプン反応を示す
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セルロース
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グルコース
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植物の細胞壁の主成分
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グリコーゲン
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グルコース
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動物の貯蔵多糖
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確認ポイント
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デンプンとセルロースがグルコースからできることを説明できる
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デンプンとセルロースの役割を区別できる
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5
還元糖と非還元糖
糖類の中には、銀鏡反応やフェーリング反応を示すものがあります。
このような糖を還元糖といいます。
グルコース、マルトース、ラクトースは還元糖です。
一方、スクロースは還元性を示さないため、非還元糖として扱われます。
還元性の有無
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糖
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分類
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還元性
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グルコース
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単糖
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あり
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フルクトース
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単糖
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条件により還元性を示す
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マルトース
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二糖
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あり
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ラクトース
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二糖
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あり
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スクロース
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二糖
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なし
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デンプン
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多糖
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通常は弱い・扱わないことが多い
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例題:スクロースは還元糖か非還元糖か。
答え:非還元糖
スクロースは還元性を示さない代表的な二糖です。
例題:マルトースを加水分解すると何が得られるか。
答え:グルコース2分子
マルトースはグルコースが2個結合した二糖です。
確認ポイント
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還元糖と非還元糖を区別できる
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銀鏡反応・フェーリング反応と糖類を関連づけられる
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6
ヨウ素デンプン反応
デンプンはヨウ素液と反応して青紫色を示します。
この反応をヨウ素デンプン反応といいます。
デンプンの検出反応として非常に有名です。
加熱すると色が消え、冷却すると再び色が現れることがあります。
ヨウ素デンプン反応
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検出するもの
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試薬
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陽性の色
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デンプン
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ヨウ素液
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青紫色
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注意:ヨウ素デンプン反応は、糖類の検出反応として特に重要です。
確認ポイント
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デンプンの検出にヨウ素液を使うことを答えられる
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陽性で青紫色になることを覚える
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7
糖類の例題
糖類の問題では、単糖・二糖・多糖の分類、構成単位、還元性、検出反応がよく問われます。
糖の名前だけでなく、どの単糖からできているかを整理しましょう。
例題:グルコースの分子式を答えなさい。
答え:C₆H₁₂O₆
グルコースは代表的な単糖で、分子式はC₆H₁₂O₆です。
例題:スクロースを加水分解すると何が得られるか。
答え:グルコースとフルクトース
スクロースはグルコースとフルクトースからなる二糖です。
例題:デンプンの検出反応を答えなさい。
答え:ヨウ素デンプン反応
デンプンにヨウ素液を加えると青紫色を示します。
確認ポイント
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代表的な糖類を分類できる
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二糖の構成単糖を答えられる
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糖類の検出反応を説明できる
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