早覚え表 / quick_organic

有機化合物の識別反応早覚え表

アルケン、アルデヒド、カルボン酸、フェノール、アニリン、エステルなどを見分けるための代表的な識別反応を整理した早覚え教材です。
早覚え表
難易度:標準 目安:20分
# 早覚え表 # 有機化学 # 識別反応 # 官能基 # アルデヒド # フェノール # カルボン酸 # エステル

この教材で学ぶこと

到達目標

  • 代表的な有機化合物の識別反応を説明できる
  • アルケン、アルデヒド、カルボン酸、フェノールを反応結果から判別できる
  • 銀鏡反応・フェーリング反応・FeCl₃呈色反応の対象を判断できる
  • 試薬名、観察結果、判別できる官能基を対応づけられる

前提知識

  • アルケン
  • アルデヒドとケトン
  • カルボン酸
  • フェノール類
  • アミン
  • エステル

早覚え表

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有機化合物の代表的な識別反応

対象 試薬・操作 観察結果 判断できること
アルケン 臭素水 臭素水が脱色する C=C二重結合をもつ
アルケン 過マンガン酸カリウム水溶液 赤紫色が消える 不飽和結合をもつ
アルデヒド アンモニア性硝酸銀水溶液 銀鏡が生じる 還元性をもつアルデヒド
アルデヒド フェーリング液 赤褐色沈殿 Cu₂O が生じる 還元性をもつアルデヒド
カルボン酸 炭酸水素ナトリウム水溶液 CO₂が発生する カルボキシ基をもつ酸
フェノール類 塩化鉄(III)水溶液 紫色などに呈色する フェノール性OHをもつ
フェノール 臭素水 白色沈殿が生じる 2,4,6-トリブロモフェノールができる
アニリン 塩酸 水に溶けやすい塩を作る 弱塩基性の芳香族アミン
エステル 加水分解 カルボン酸とアルコールが生じる エステル結合をもつ
ヨードホルム反応陽性物質 ヨウ素 + 水酸化ナトリウム 黄色沈殿 CHI₃ が生じる CH₃CO- または CH₃CH(OH)- をもつ

反応結果から物質を判別する表

観察結果 考えられる物質・官能基 代表例 注意点
臭素水が脱色する アルケンなどの不飽和化合物 エチレン、シクロヘキセン 置換反応ではなく付加反応として考える
銀鏡ができる アルデヒド ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド ケトンは基本的に陰性
フェーリング液で赤褐色沈殿 アルデヒド アセトアルデヒド 芳香族アルデヒドは反応しにくい場合がある
NaHCO₃で気体発生 カルボン酸 酢酸、安息香酸 フェノールは弱酸性だが通常CO₂を発生しない
FeCl₃で紫色 フェノール類 フェノール、サリチル酸 フェノール性OHの確認
臭素水で白色沈殿 フェノール フェノール 2,4,6-トリブロモフェノールの沈殿
塩酸で塩を作る アミン アニリン アミンは塩基性を示す
黄色沈殿 ヨードホルム反応陽性物質 エタノール、アセトアルデヒド、アセトン すべてのアルコールが陽性ではない

間違えやすい比較

比較 陽性になるもの 陰性・反応しにくいもの 覚えるポイント
銀鏡反応 アルデヒド 多くのケトン アルデヒドは還元性がある
フェーリング反応 脂肪族アルデヒド 多くのケトン・芳香族アルデヒド 銀鏡反応より対象に注意
NaHCO₃との反応 カルボン酸 フェノール・アルコール CO₂発生ならカルボン酸を疑う
FeCl₃呈色 フェノール類 アルコール ベンゼン環にOHが直接結合しているかを見る
臭素水 アルケン・フェノール アルカン アルケンは脱色、フェノールは白色沈殿
ヨードホルム反応 エタノール、アセトアルデヒド、アセトンなど メタノール、多くの第一級アルコール CH₃CO- または酸化でCH₃CO-になる構造

覚え方・暗記ポイント

アルケンは臭素水を脱色する。
アルデヒドは銀鏡反応・フェーリング反応が陽性。
カルボン酸はNaHCO₃でCO₂を発生する。
フェノール類はFeCl₃で呈色する。
フェノールは臭素水で白色沈殿を生じる。
アニリンは弱塩基性で、塩酸と塩を作る。
エステルは加水分解でカルボン酸とアルコールになる。
ヨードホルム反応は黄色沈殿 CHI₃ が目印。
目次

1 識別反応の考え方

有機化合物の識別では、物質名を丸暗記するよりも、官能基と反応結果を対応させて覚えることが大切です。
たとえば、アルデヒドは還元性をもつため、銀鏡反応やフェーリング反応が陽性になります。
カルボン酸は酸性が比較的強いため、炭酸水素ナトリウムと反応して二酸化炭素を発生します。
フェノール類はベンゼン環に直接OHが結合しているため、普通のアルコールとは違う反応を示します。
確認ポイント
  • 銀鏡反応が陽性になる官能基を説明できる
  • NaHCO₃でCO₂を発生する物質を判断できる
  • FeCl₃呈色反応で確認できる官能基を説明できる
  • アルケンとフェノールの臭素水に対する反応の違いを説明できる
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2 特に間違えやすいポイント

臭素水の反応では、アルケンは付加反応によって脱色します。一方、フェノールでは置換反応によって白色沈殿を生じます。
NaHCO₃でCO₂を発生するのは主にカルボン酸です。フェノールも弱酸性ですが、炭酸水素ナトリウムとは通常は二酸化炭素を発生しません。
アルデヒドは銀鏡反応とフェーリング反応が重要ですが、すべてのカルボニル化合物が同じように反応するわけではありません。ケトンは基本的に陰性です。
ヨードホルム反応では、黄色沈殿の有無がポイントです。エタノール、アセトアルデヒド、アセトンなどはよく出ます。
確認ポイント
  • 臭素水の脱色と白色沈殿を区別できる
  • カルボン酸とフェノールの酸性の違いを説明できる
  • アルデヒドとケトンの識別反応の違いを説明できる
  • ヨードホルム反応で陽性になる代表物質を言える
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