有機化学 / functional_group

官能基

有機化合物の性質や反応を決める官能基について、代表例と分類をまとめた教材です。
難易度:基礎 目安:30分
# 有機化学 # 官能基 # アルコール # アルデヒド # ケトン # カルボン酸 # エステル

この教材で学ぶこと

到達目標

  • 官能基とは何かを説明できる
  • 代表的な官能基の構造を答えられる
  • 官能基から有機化合物の分類を判断できる
  • 官能基と反応性の関係を理解できる
  • 有機化学の学習で官能基を軸に整理できる

前提知識

  • 炭素原子の基本
  • 共有結合
  • 分子式と構造式
  • 有機化合物の基本
目次

1 官能基とは

官能基とは、有機化合物の性質や反応を特徴づける原子団のことです。
有機化合物は炭素骨格をもっていますが、そこにどのような官能基がついているかによって性質が大きく変わります。
たとえば、ヒドロキシ基 -OH をもつ化合物はアルコール、カルボキシ基 -COOH をもつ化合物はカルボン酸に分類されます。
有機化学では、物質名を丸暗記するよりも、官能基を見て分類できるようになることが重要です。
官能基の考え方
炭素骨格 + 官能基 → 有機化合物の性質
同じような炭素骨格でも、官能基が変わると性質や反応が変わります。
確認ポイント
  • 官能基が有機化合物の性質を決める原子団であることを説明できる
  • 官能基を見て化合物の分類を判断できる
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2 代表的な官能基

高校化学で特に重要な官能基には、ヒドロキシ基、アルデヒド基、カルボニル基、カルボキシ基、エステル結合、アミノ基などがあります。
官能基は構造式で見つけられるようにしておくことが大切です。
名称、構造、含まれる化合物の種類をセットで覚えましょう。
代表的な官能基
官能基 構造 含まれる化合物 特徴
ヒドロキシ基 -OH アルコール、フェノール 水素結合に関係
アルデヒド基 -CHO アルデヒド 還元性を示す
カルボニル基 >C=O アルデヒド、ケトン C=Oをもつ
カルボキシ基 -COOH カルボン酸 酸性を示す
エステル結合 -COO- エステル 香料・油脂などに関係
アミノ基 -NH₂ アミン、アミノ酸 塩基性を示すことがある
確認ポイント
  • 代表的な官能基の構造を書ける
  • 官能基から化合物の種類を判断できる
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3 ヒドロキシ基 -OH

ヒドロキシ基 -OH は、アルコールやフェノールに含まれる官能基です。
アルコールの例として、メタノール CH₃OH、エタノール C₂H₅OH があります。
ヒドロキシ基をもつ物質は、水素結合をつくりやすいため、沸点や水への溶けやすさに影響します。
ただし、同じ -OH をもっていても、アルコールとフェノールでは性質が異なります。
ヒドロキシ基
-OH
アルコールやフェノールに含まれる官能基です。
ヒドロキシ基をもつ化合物
分類 特徴
アルコール エタノール C₂H₅OH 中性に近い性質
フェノール C₆H₅OH 弱い酸性を示す
糖類 グルコースなど 複数の-OHをもつ
確認ポイント
  • ヒドロキシ基が-OHであることを覚える
  • アルコールとフェノールの違いを意識できる
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4 カルボニル基とアルデヒド基

カルボニル基は、炭素と酸素の二重結合 C=O をもつ官能基です。
アルデヒドとケトンはどちらもカルボニル基をもちます。
アルデヒド基 -CHO をもつ化合物はアルデヒドに分類され、還元性を示します。
ケトンは分子内に >C=O をもちますが、アルデヒド基 -CHO はもちません。
カルボニル基
>C=O
アルデヒドやケトンに含まれます。
アルデヒド基
-CHO
アルデヒドに含まれる官能基で、還元性を示します。
アルデヒドとケトン
分類 官能基 特徴
アルデヒド -CHO アセトアルデヒド CH₃CHO 還元性あり
ケトン >C=O アセトン CH₃COCH₃ アルデヒドとは反応性が異なる
注意:C=Oを見つけたら、まずアルデヒドかケトンかを区別しましょう。
注意:末端に-CHOがあればアルデヒドです。
確認ポイント
  • カルボニル基とアルデヒド基を区別できる
  • アルデヒドが還元性を示すことを理解できる
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5 カルボキシ基 -COOH

カルボキシ基 -COOH をもつ化合物はカルボン酸に分類されます。
カルボキシ基は酸性を示す官能基です。
酢酸 CH₃COOH やギ酸 HCOOH は代表的なカルボン酸です。
カルボン酸はアルコールと反応してエステルをつくることがあります。
カルボキシ基
-COOH
カルボン酸に含まれる官能基で、酸性を示します。
代表的なカルボン酸
名称 構造式 特徴
ギ酸 HCOOH 最も簡単なカルボン酸
酢酸 CH₃COOH 食酢に含まれる
安息香酸 C₆H₅COOH 芳香族カルボン酸
確認ポイント
  • カルボキシ基が-COOHであることを覚える
  • カルボン酸が酸性を示すことを説明できる
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6 エステル結合 -COO-

エステルは、カルボン酸とアルコールが反応してできる化合物です。
エステルに含まれる -COO- の部分をエステル結合と呼ぶことがあります。
低分子のエステルには果物のような香りをもつものが多く、香料として利用されることがあります。
油脂もエステル結合をもつ化合物です。
エステルの一般的な形
R-COO-R'
カルボン酸由来の部分とアルコール由来の部分からできます。
エステル化
カルボン酸 + アルコール ⇄ エステル + 水
酸触媒のもとで進みやすい反応です。
確認ポイント
  • エステルの一般構造を理解できる
  • エステルがカルボン酸とアルコールからできることを説明できる
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7 官能基から反応を予想する

有機化学では、官能基を見ることで反応の種類を予想できます。
アルコールは酸化されることがあり、アルデヒドは銀鏡反応などを示します。
カルボン酸は酸性を示し、アルコールと反応してエステルをつくります。
このように、官能基は有機化学の反応を整理するための中心になります。
官能基と代表的な反応
官能基 化合物の分類 代表的な反応
-OH アルコール 酸化、エステル化
-CHO アルデヒド 銀鏡反応、フェーリング反応
>C=O ケトン 還元など
-COOH カルボン酸 中和、エステル化
-COO- エステル 加水分解
-NH₂ アミン・アミノ酸 酸との反応
例題:CH₃COOH に含まれる官能基は何か。
答え:カルボキシ基 -COOH
CH₃COOHは酢酸で、カルボキシ基をもつカルボン酸です。
例題:CH₃CH₂OH に含まれる官能基は何か。
答え:ヒドロキシ基 -OH
CH₃CH₂OHはエタノールで、ヒドロキシ基をもつアルコールです。
例題:アルデヒドに含まれる官能基を答えなさい。
答え:アルデヒド基 -CHO
アルデヒドは末端に-CHOをもつ化合物です。
確認ポイント
  • 構造式から官能基を見つけられる
  • 官能基から化合物の分類を判断できる
  • 官能基から代表的な反応を予想できる
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