有機化学 / biomolecules

糖類・タンパク質

天然有機化合物として、単糖、二糖、多糖、グルコース、スクロース、デンプン、セルロース、アミノ酸、タンパク質、ペプチド結合、変性をまとめた教材です。
難易度:標準 目安:50分
# 有機化学 # 糖類 # タンパク質 # 天然高分子 # 生体分子

この教材で学ぶこと

到達目標

  • 糖類を単糖・二糖・多糖に分類できる
  • グルコース・スクロース・デンプン・セルロースを説明できる
  • 糖類の加水分解を説明できる
  • タンパク質がアミノ酸からできることを説明できる
  • タンパク質の変性を説明できる

前提知識

  • アミン・アミド・アミノ酸
  • エステル
  • 加水分解
  • 高分子の基礎
  • 官能基
目次

1 天然有機化合物

糖類やタンパク質は、生物の体内に多く存在する天然有機化合物です。
糖類は、主にエネルギー源や構造材料として重要です。
タンパク質は、筋肉、酵素、毛髪、皮膚など、生体を構成する重要な物質です。
どちらも多数の小さな単位がつながってできる高分子と関係します。
有機化学では、構造を細かくすべて覚えるよりも、分類、構成単位、加水分解、検出反応を整理することが重要です。
糖類とタンパク質の比較
分類 主な構成単位 代表例
糖類 単糖 グルコース、スクロース、デンプン、セルロース
タンパク質 アミノ酸 酵素、筋肉、毛髪、絹など
確認ポイント
  • 糖類とタンパク質が天然有機化合物であることを説明できる
  • 糖類の構成単位が単糖であることを説明できる
  • タンパク質の構成単位がアミノ酸であることを説明できる
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2 糖類の分類

糖類は、加水分解できるかどうかや、加水分解で生じる単糖の数によって分類されます。
単糖は、それ以上加水分解されない糖です。
二糖は、加水分解すると単糖2分子を生じる糖です。
多糖は、多数の単糖がつながった高分子です。
グルコースは単糖、スクロースやマルトースは二糖、デンプンやセルロースは多糖です。
糖類の分類
分類 意味 代表例
単糖 それ以上加水分解されない グルコース、フルクトース
二糖 加水分解で単糖2分子になる スクロース、マルトース、ラクトース
多糖 多数の単糖がつながったもの デンプン、セルロース、グリコーゲン
確認ポイント
  • 単糖・二糖・多糖を区別できる
  • グルコースが単糖であることを答えられる
  • デンプンやセルロースが多糖であることを答えられる
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3 単糖

単糖は、それ以上加水分解されない糖です。
代表的な単糖には、グルコース、フルクトース、ガラクトースなどがあります。
グルコースはブドウ糖とも呼ばれ、生物の重要なエネルギー源です。
グルコースは還元性を示し、銀鏡反応やフェーリング反応を示すことがあります。
単糖は、二糖や多糖を構成する基本単位として重要です。
代表的な単糖
名称 別名・特徴
グルコース ブドウ糖。還元性を示す
フルクトース 果糖。果物などに含まれる
ガラクトース ラクトースの構成単位
確認ポイント
  • 単糖の意味を説明できる
  • グルコースがブドウ糖であることを説明できる
  • グルコースが還元性を示すことを理解している
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4 二糖

二糖は、加水分解すると単糖2分子を生じる糖です。
代表的な二糖には、スクロース、マルトース、ラクトースがあります。
スクロースはショ糖とも呼ばれ、砂糖の主成分です。
スクロースは加水分解すると、グルコースとフルクトースを生じます。
マルトースは麦芽糖で、加水分解するとグルコース2分子を生じます。
スクロースの加水分解
スクロース + H₂O → グルコース + フルクトース
ショ糖は加水分解で2種類の単糖を生じます。
マルトースの加水分解
マルトース + H₂O → グルコース + グルコース
麦芽糖は加水分解でグルコース2分子を生じます。
代表的な二糖
名称 別名 加水分解で生じる単糖
スクロース ショ糖 グルコース + フルクトース
マルトース 麦芽糖 グルコース + グルコース
ラクトース 乳糖 グルコース + ガラクトース
確認ポイント
  • 二糖の意味を説明できる
  • スクロースの加水分解生成物を答えられる
  • マルトースの加水分解生成物を答えられる
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5 多糖

多糖は、多数の単糖がつながってできた高分子です。
代表的な多糖には、デンプン、セルロース、グリコーゲンがあります。
デンプンは植物がエネルギーを貯蔵するための物質です。
セルロースは植物の細胞壁の主成分です。
デンプンとセルロースはどちらもグルコースが多数つながった物質ですが、つながり方が異なるため性質も異なります。
代表的な多糖
名称 構成単位 特徴
デンプン グルコース 植物の貯蔵物質。ヨウ素デンプン反応
セルロース グルコース 植物の細胞壁の主成分
グリコーゲン グルコース 動物の貯蔵多糖
確認ポイント
  • 多糖の意味を説明できる
  • デンプンとセルロースがグルコースからできることを説明できる
  • デンプンとセルロースの性質の違いを説明できる
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6 ヨウ素デンプン反応

デンプンの検出には、ヨウ素デンプン反応が使われます。
デンプンにヨウ素液を加えると、青紫色を示します。
これはデンプンのらせん構造にヨウ素が入り込むことで起こる反応として説明されます。
デンプンが加水分解されると、この反応が弱くなることがあります。
ヨウ素デンプン反応は、糖類の検出反応として非常に重要です。
糖類の代表的な検出
対象 試薬 結果
デンプン ヨウ素液 青紫色
還元性のある糖 フェーリング液 赤褐色沈殿
還元性のある糖 アンモニア性硝酸銀水溶液 銀鏡反応
確認ポイント
  • ヨウ素デンプン反応を説明できる
  • デンプンがヨウ素液で青紫色を示すことを答えられる
  • 糖類の検出反応を整理できる
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7 タンパク質

タンパク質は、多数のアミノ酸がペプチド結合でつながった高分子です。
タンパク質は、筋肉、酵素、毛髪、皮膚、抗体など、生体内で多くの役割をもちます。
タンパク質を加水分解すると、最終的にアミノ酸が生じます。
タンパク質の性質は、どのアミノ酸がどの順番で並んでいるかによって変わります。
有機化学では、アミノ酸、ペプチド結合、加水分解、変性を中心に整理します。
タンパク質の加水分解のイメージ
タンパク質 + H₂O → ペプチド → アミノ酸
ペプチド結合が切れ、最終的にアミノ酸が生じます。
タンパク質のポイント
項目 内容
構成単位 アミノ酸
結合 ペプチド結合
反応 加水分解でアミノ酸になる
役割 酵素、筋肉、毛髪、抗体など
性質変化 熱や酸で変性することがある
確認ポイント
  • タンパク質がアミノ酸からできることを説明できる
  • ペプチド結合を説明できる
  • タンパク質の加水分解を説明できる
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8 タンパク質の変性

タンパク質は、熱、酸、塩基、有機溶媒、重金属イオンなどによって構造が変化することがあります。
このような変化を変性といいます。
卵白を加熱すると白く固まるのは、タンパク質の変性の身近な例です。
変性では、タンパク質の立体構造が変わり、もとの性質を失うことがあります。
ただし、ペプチド結合そのものがすべて切れるわけではありません。
タンパク質の変性
原因
卵白が白く固まる
酸・塩基 タンパク質の構造が変わる
有機溶媒 立体構造が乱れる
重金属イオン タンパク質と強く結合して変性を起こすことがある
確認ポイント
  • タンパク質の変性を説明できる
  • 卵白の加熱凝固を変性の例として説明できる
  • 変性と加水分解を区別できる
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9 テストでの出題パターン

糖類・タンパク質では、単糖・二糖・多糖の分類、加水分解、検出反応、タンパク質の構成単位がよく出題されます。
グルコースは単糖、スクロースは二糖、デンプンとセルロースは多糖です。
スクロースは加水分解でグルコースとフルクトースを生じます。
デンプンはヨウ素液で青紫色を示します。
タンパク質はアミノ酸がペプチド結合で多数つながった高分子です。
例題:グルコースは単糖・二糖・多糖のどれか。
答え:単糖
グルコースはそれ以上加水分解されない糖です。
例題:スクロースを加水分解すると何が生じるか。
答え:グルコースとフルクトース
スクロースはショ糖で、加水分解により2種類の単糖を生じます。
例題:デンプンの検出反応を答えよ。
答え:ヨウ素デンプン反応。ヨウ素液で青紫色を示す。
デンプンの代表的な検出反応です。
例題:タンパク質の構成単位を答えよ。
答え:アミノ酸
多数のアミノ酸がペプチド結合でつながってタンパク質になります。
例題:タンパク質を加熱すると構造が変わる現象を何というか。
答え:変性
卵白が加熱で白く固まるのは変性の例です。
確認ポイント
  • 糖類を単糖・二糖・多糖に分類できる
  • 代表的な糖の加水分解生成物を答えられる
  • ヨウ素デンプン反応を説明できる
  • タンパク質とアミノ酸の関係を説明できる
  • タンパク質の変性を説明できる
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